テーマ:美術館・博物館(1556)
カテゴリ:芸術論
~バーミアン東大仏天井壁画の復元~
アフガニスタンのバーミアン遺跡の名前を聞いたことがあるだろう。イスラム過激派タリバンによって破壊された大仏で有名な遺跡だ。大仏は東西の2つがあり、破壊された東大仏の天井画を復元する作業が東京芸術大学の手によってなされた。だが思いがけず展示物のほとんどが撮影禁止。何でも著作権上の問題からとか。同じ問題はあるが、ネットからの借用写真を中心に構成したことを予めお断りしたい。 今日もシルクロードの地図を載せる。これで大体の位置を確認してほしい。 地形は分からないがアフガニスタンの形とバーミアン遺跡の位置は分かるだろう。古代、マケドニアの大王アレキサンダーに征服されたこの地。それ以降人種のるつぼとなったこの国は、旧ソ連軍の侵攻を受けたこともあった。その後は相次ぐ内乱で国土が荒廃した。そしてあの「大事件」が起きた。 イスラム過激派タリバンによる大仏の破壊がそれだ。世界の誰もが胸を痛めた文化財の消失。失われた人類の貴重な宝物を復元する試みがその後開始された。 東京芸術大学が中心となった東大仏天井壁画の再現事業もその一つだ。 まず破壊前の東西の大仏を見てみよう。左が西の大仏で、右が東の大仏。共に5世紀から6世紀にかけて造られ、ササーン朝ペルシャ美術の影響を受けている。西の大仏は55m、東の大仏は38mあり、岩を刳り貫いての制作だ。 2001年。タリバンによって爆破された大仏。東西どちらかは不明だが、西のように感じる。 東京芸術大学が撮影した東大仏の天井壁画。これに基づいて復元を図ったのだろう。 <天井壁画の中心部分> <ほかにも多くの仏が描かれている> <アジャンター様式の仏像壁画> の写真を元に、東京芸術大学が最先端技術で復元した壁画。 <参考資料> 1)彩色再現検証のため、破壊前の大仏に衣装を着けた実験。左が西大仏で右が東大仏。 2)破壊前の大日如来像 3)流出したバーミアン遺跡関係美術品(釈迦誕生図)ヘレニズム文化との融合が見られる。 台湾ツアー第4日目は太魯閣峡谷、故宮博物館お台北市内観光、九份観光の予定です。そんなに動いて大丈夫かなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[芸術論] カテゴリの最新記事
|
|