2941889 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2019.07.26
XML
テーマ:世界への旅(365)
カテゴリ:旅、温泉
~プロローグ(序章)~

    桃園市の夜明け

 台湾紹介の第2弾を始める前に、残った写真を数えてみた。驚いたことに、まだ650枚以上あった。第1弾の連載は10回。そこで私が使ったのは100枚にも満たなかったのだ。さて、どうする。いまさらながらその数に圧倒される。1回あたり20枚を消費するとしても32回分にはなる。おそらくはそれ以上になるはずだ。まさか1か月ぶっ通しで台湾の旅を連載する訳には行かないだろうなあ。

 高雄市の夜明け   

 ツアーでの訪問箇所も多く、かつその他のテーマも多い。最後まで読者に飽きさせないため、どう展開して行くか。ここ数日そのことで悩んだ。だが良い解決策が浮かぶわけでもない。こうなれば自分の感覚を信じて、「えい、やあ」で行くか。こんな泣き言を最初に書けば、読者も案外理解してくれるのではないか。ついそんな甘い考えを抱いた。

    フィリピン海に流れ込む川

 4泊5日の旅を終えた正直な感想は、台湾にはあまり見るべきものがないと言う印象。素晴らしい景勝地が多いわけではない。ごく普通の南国らしい風景も、雨模様のスッキリしないものだった。世界遺産は皆無。「中国が邪魔してるせい」と陳さんは言うが、それだけではないと私は感じた。元々蛮族の住む島で、さほどの文化がなかったのだろう。台北博物館の秘宝も、中国本土の漢族渡来のものだ。

 「北回帰線」の白い塔  

 「今回のツアーで見なかった他の景勝地は?」。私は尋ねた。「阿里山かなあ」陳さんが答える。見事な檜を伐り出すために作られた軽便鉄道。雄大な山々にはとてつもない魅力があるようだ。だが「お手軽ツアー」には無理なのだろうし、専門の山岳ガイドや宿泊設備の心配もある。きっと台湾に残された最後の秘境なのかも知れない。そして未知の島嶼部を訪ねるのは、さらに困難なはず。

    花蓮での朝食

 だが私は今回のツアーに満足している。元々美しい風景や美味しい食事に期待はしてなかった。豊かではないが貧しくもない。穏やかな国民性で、日本に対する感謝や尊敬がまだ生きている国、台湾。都会も地方もそれなりに整い、民度の高さを窺わせた。日本人にとっては安心して旅が出来る国だと実感した。台湾に抱いていた私のイメージに全く変化はなかった。もちろん犯罪者はどんな国にでもいるが。

  花蓮のホテルからの眺望  

 もし「台湾にもう一度行きたいか」と聞かれたら、「もう十分」と答える。元気で外国旅行に行けるのは80歳までと考えているためだ。残された5年間で、今後どこへ行くか。やはりアジアだ。それもごく近辺の。それが私にとっての良き国際認識につながるはずだ。今回の旅は私の知見を豊かにしてくれた。それも現地ガイド陳さんとの出会いが、大きく作用したのは間違いない。

    台北空港にて

 地理的な条件が民族や国家に大きな影響を与えるのは歴史が示すところ。出来るなら台湾にはこの先も発展し、何とか中国に飲み込まれず生き延びて欲しい。むざむざ領土拡大と言う中国の野心の餌食になって欲しくない。仙台行きの格安航空機にたくさん乗り込んで来た台湾人の若い家族たち。その温和な表情は何ら私たちと変わりがなかった。前途は厳しいかも知れないが、緑の島台湾の限りない安寧を願う。

 台北博物館の案内表示から  

 旅の4日目、私がブログを書いてることを話すと、「今度のツアーの事も書くの」と心配そうな陳さん。「もちろん」と私。私は一人の日本人として彼の意見を聞き、台湾を見た。逆に彼は一人の台湾人として私を通じ、日本を理解したはずだ。同じアジア人として本音で語り合った5日間。その貴重な体験を記憶の奥底に留めておきたい。さて、明日からどんな風に台湾を紹介すべきか。<続く>





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.07.26 06:59:49
コメント(12) | コメントを書く
[旅、温泉] カテゴリの最新記事


PR


© Rakuten Group, Inc.
X