カテゴリ:考古学・日本古代史
~宮城の土偶1~
やあ、こんにちは。おれの名前は土偶。縄文時代に作られたんだよ。それも宮城県内でね。もっともおれが作られた頃は、そんな名前などなくて、ただ広い原野がどこまでも広がっていただけなのさ。おれを作ったのは縄文人と言ってね。今の日本人の先祖なんだよ。だから君たちにもおれとどこか似たところがあるはずさ。えっ、全然似てないって。ハハハ。それは失礼。ではおれたちの仲間を紹介するね。 一番下の真ん中にいるのがおれ。顔に何か模様がついてるのは刺青(いれずみ)だよ。恰好良いだろ。でおれの周りにいるのもみんな土偶。帽子を被ったのや、手がないのや、胴体だけのもあるよね。お願いだから「気味が悪い」なんて言わないで。これはみんな人間のためなんだ。自分に代わっておれたちを壊し、元気で長生き出来るようにいのったのさ。つまりおれたちは犠牲者ってわけ。 それにしてもバラバラだねえ。こんなになっても展示する意味があるんだろうか。人間って勝手なもんだねえ。自分の都合で壊したり、何千年後に掘り出して、こんな明るい場所に並べたりして。 されたんだけど。 でも、ちゃんと見るといろんな模様がついてるでしょ。縄文人が結構丁寧におれたちを作ってくれたのさ。でも最終的には壊してバラバラにされたんだけど。 グスングスン。悲しいよう。もっともっと長生きしたかったのになあ。 サンダルじゃないよ。これっておれたちの服なの。良いデザインでしょ。えへん。 エエ~ン、エエ~ン。ボクも泣きたいよう。 ボクは円盤に乗って来た宇宙人。地球の皆さんヨロシクね。 僕たちは「一つ目小僧」。でもちゃんと良く見えるけどね。 待って~、お兄ちゃんたち。ボクも忘れないで~!! 一つ目の上に切腹までさせられたもんなあ、おれなんか。 あのねえ。ビスケットを並べたんじゃないんだよなあ。 わお~っ。目が広がってる分ワイドに見えるんだよなあ。 君なんか良いよ、まだ。ボクなんか口だけだもんね。 エヘン。ボクの頭は平らだよ。ヘリコプターだって着陸出来るさ。 明日もまたヨロシクね~。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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