カテゴリ:旅、温泉
~さらば姫路城~
上は弓を射るための弓狭間(ゆみはざま)で、下は格子です。姫路城紹介の最終回は、こんな意匠から始めますね。それぞれの機能をしっかりと果たしながらも、そこに日本人の美意識を感じます。 自然光を最大限に活用しています。しかしこれだけ風通しが良いと、冬は寒いだろうねえ。 城は質実剛健そのもので、モノクロの世界には厳しい美しさがありますね。 創建当初からの格子の内側に、管理のための近代的な窓が重なり、不思議な美しさを醸し出しています。 5層の天守を支える柱が林立し、大きな窓から光が射し込む広い廊下。これが城内とは思えませんね。 5層を貫く2本の柱のうち、こちらは東の大柱です。基礎部分には固定されず、五重塔同様耐震構造になっていて地震の揺れを吸収しています。 最上階、第5層目は屋根を支える柱が丸見え。男性的な美とでも言いましょうか。 柱が男性的美なら「釘隠し」は女性的な美でしょうか。釘が見えないよう装飾金具で隠しています。 最上階に祀られていた神社です。きっと藩士達にとっては、心の拠り所だったのでしょう。 下り専用の順路を通って天守閣から外へ出て来ました。改めて美しい天守を見上げます。 一旦この門まで行って、再び備前丸へ戻って来ました。その理由は・・ この「お菊井戸」を観るためでした。「播州皿屋敷」に出て来るあの井戸です。奥女中のお菊は粗相して大切な皿を割ってしまいます。そのためこの井戸に身を投げて死ぬのですが、夜な夜な井戸の底から「一枚、二枚・・」と皿の枚数を数えるお菊の声が聞こえて来たと言う、例の怪談話の井戸がここなのです。私も財布の中の紙幣を数えました。「一枚、二枚」。私の場合はとても簡単で、直ぐに終わりました。 西の丸の化粧櫓は千姫が城下の天満宮を遥拝する時に休憩したと伝わる美しい櫓です。 ここも見学したかったのですが、バスの発車時間が迫っていたため、残念ながら外からの観察だけに終わってしまいました。 千姫付きの奥女中が寝起きしていたと伝わる「百間廊下」です。 最後に天守閣を振り返って天下の名城姫路城(別名白鷺城)とお別れしました。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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