テーマ:美術館・博物館(1556)
カテゴリ:芸術論
<古代中国の青銅器の美(3)>
中国の「新石器時代」は日本の「縄文時代」に相当する。そのうちここに陳列された作品群は「大△口文化」に属するもののようだ。西暦で言えば紀元前4300年から2500年。縄文の中期から後期にかけての時代だろうか。 銅板に刻まれた銘文。 上の銘文を拡大しました。甲骨文のように見えますが、いかがでしょうか。 こちらの銅器の側面には、何やら文様が刻まれています。恐らくは神聖な動物と思われます。 金箔が施された小さな仏像3体。中央の仏像は胡坐(あぐら)をかいて印を結んでいるように見えます。両脇はとても素朴な脇侍(わきじ)。倒れないように、鎖で固定されています。しかし、この時代の中国に本当に仏教が伝わっていたのでしょうか。少々疑問があるように思うのですが。 漆で彩色された土器のようで、どうしても青銅器には見えませんね。このように赤と黒の漆で彩色された美しい縄文土器が、八戸市の是川遺跡や青森市の三内丸山遺跡から出土しています。でも日本の漆と中国の漆は全く種類が違うものです。漆を英語では「japan」と言います。やはり漆は日本の技術が上回っているように感じます。青森の是川遺跡、三内丸山遺跡でも漆は明確な目的性を持って集落の近辺で栽培されていた古い歴史がある植物なのです。 どちらも土器にしか見えませんね。特殊な形はきっと祭祀用なのでしょう。左は三脚(鼎型)の酒器か。右の柄がた付いた高坏(たかつき)は権力者が握って酒を飲んだものでしょうか。どちらも想像をかき立てられる一品です。 字が刻まれた銅器。枕状と言うか、「湯たんぽ」状というか。字こそ刻まれてないものの、このような形状の縄文土器もあったはずです。 上の写真の字の部分を拡大しました。もう甲骨文字から次の段階に進んだように見えます。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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