カテゴリ:園芸・家庭菜園
<春の妖精カタクリの花を探しに>
折角なので、いつもの場所に行きました。ブナ林の一角にロープが張られています。それは野生のカタクリを保護するためのもの。近づくと紫色の小さな花が見えました。おおっ、今年は1か月ほど早くから、カタクリが咲き始めたようです。周囲には小さなドングリの実。葉が落ちた林の中は奥まで日光が射し込んで、カタクリの開花を助けているのです。 カタクリの花は小さい上に下を向いて咲くため、とても撮影し難いのです。それにロープの中には入れないので、ロープの傍の花しか撮れません。それでどうしても似たような写真になってしまいます。 花が咲くと種が出来ます。それをアリが自分の巣に運び、そこでカタクリが芽吹いて、少しずつ大きくなります。そして花が咲くまで7年かかります。だからこんな小さな花でも、種から咲くまでに7年もかかるのですから、自然の営みの不思議さと植物の辛抱強さを思わずにはいられませんね。 私が仙台に自宅を建ててから今年で23年。その間毎年「春には、ずっとこのカタクリの花を見続けて来ました。最初の頃に比べたらカタクリの自生地はずっと広がりました。それはこの場所を保護して来られた愛好者の活動のお陰です。住宅地に近いこんな場所に何種類もの貴重な野生の植物が自生しているのです。これはまさに奇跡的な出来事でしょうね。本当なら盗掘されてもおかしくないのです。 「春のエフェメラル」(妖精)と呼ばれる植物は何種類かありますが、その中でもカタクリの花はひと際可憐です。俯き加減に咲くその姿が、一層人々の心を引き付けるのでしょうね。だからこそこの自生地を大事に保護する活動が続いているのでしょう。 ここの他にも、私は何か所かカタクリの自生地を知っています。人口100万人を超える大都会の直ぐ傍にある豊かな自然を、私たちは大事にしたいですね。 私は単純なこの花が大好きで、見飽きることがありません。 堅香子やクヌギ林に日の光 *かたかごはカタクリの古称 物部の八十娘らが汲みまごふ寺井の上の堅香子の花 大伴家持(万葉集) もののふのやそおとめらがくみまごうてらいのうえのかたかごのはな 下向きなので分かりませんが、花の内側には独特の「模様」があるのです。 これが花の内側にある「模様」ネットから借用しました。 昔はカタクリの球根から「片栗粉」を作っていました。今はジャガイモを原料にしています。 「片栗」と名付けた理由は、球根の形が栗の実の一片によく似た形をしているためです。 これがカタクリの球根。ネットから借用しました。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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