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マックス爺のエッセイ風日記

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2020.09.01
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~アメリカの動向に注視~

  

 安倍総理の体調不良による首相辞任の報に接して、最初に残念の意を表明したのがトランプさんだった。何せ気難しく、国際政治に全くの素人だった彼の良き相談相手として、安倍総理はつねに彼の傍らにいた。対中国、対北朝鮮、対韓国、そしてアジアや世界の情勢に関する総理の認識が、どれくらいトランプさんの判断と外交方針決定に寄与しただろうか。

           

 アメリカの議会で行った安倍総理の演説。そして国連総会で何度か行った総理の基調演説。その高邁な理想と明確な国際認識に、思わず私は感激したほどだった。多分演説の原稿はゴーストライターの手によるのだろうが、それを越える深い感銘を感じたものだ。このたびの総理の辞任表明に対し、国連事務総長は、深い感謝の念を表明した。総理の積極的な発言がどれだけ世界の混乱を救ったか。

  

 4年前この人が大統領選に立候補した際、どれだけの人が当選を予想しただろうか。あんな素人の当選はあり得ない。対するヒラリー夫人には政治の世界での実績があった。私の記憶に拠れば、日本人の政治評論家で彼の当選を予言した唯一の人が木村太郎氏だった。元NHK出身のベテランジャーナリスト。今や82歳の老齢ニュースキャスターが、明確にトランプの当選を口にした。

              

 トランプ氏がホワイトハウスの主になって以来、と言うか大統領選を戦っているさ中かから、彼の評判は決して良い物ではなかった。ロシア疑惑にウクライナ疑惑。そして大統領に就任後は、次々に閣僚を罷免して、多難な船出が予測された。膨大な数の密入国者対策として、メキシコとの国境に「壁」を建てることを明言した。そんな破天荒で一見無謀とも思える大統領が、それまで存在しただろうか。

  

 アメリカはグローバリゼーション志向から「一国主義」へと舵を切り、それまで協議していたTPPから脱退し、相手国との1対1で貿易を原点から見直す手段に出た。膨大な貿易赤字を見直すために、それまでの慣行を徹底的に排除し、アメリカの国益を守り、失業者の救済を図り、世界の警察官の座から自ら降り、海外への米軍派遣に対する経費負担の増強を求めた。

                      

 そして国連運営や世界経済で急速に影響力を増した中国に対して、世界覇権の徹底的な阻害を図った。貿易の不均衡による関税の見直しから始まって、中国に有利な現状の改善、中国による最新技術や軍事情報や、国家機密の漏洩を阻止するため、世界的なIT企業ファーウエイの不正と、それを陰で操る中国政府と中国共産党の「化けの皮」を次々に剥いで行った。

  
 その間にも極めて悪質な「フェイクニュース」が飛び交った。それを実感したこの4年間だった。相手を陥れるための偽情報を発信し、かつ敵の機密を不正な方法で入手する。そんな世界の実態が、トランプ氏の登場で明らかになった。今は平和を唱えていたら平和が来るような時代ではない。世界は「自国第一主義」に向かい、国連などの国際機関も力で支配される時代。だからこそしっかりと目を見開くことが求められるのだ。

               

 11月の大統領選に向けて、米国内での動きはさらに活発化するだろう。彼の国の貧困問題、人種問題は相当なものだ。それに加えてまだまだ予測がつかない「新型コロナウイルス感染症問題」。人類の未来が今後どうなるかの瀬戸際とも言える。「東京オリンピック」どころではない。ワクチンと治療薬の開発。そしてそれらが公平に世界各国で確保されてこその平和の祭典だ。厳しい食糧難と水の確保。そしてますます加速する地球温暖化。

  

 11月の大統領選の結果はアメリカだけの問題ではなく、その後の世界情勢に大きく影響するだろう。目下バイデンさんが優位に立っているが、やがて両大統領候補と両副大統領候補によるテレビ討論会が実施されたら、結果は明白になるはずだ。安倍総理の後継者選びなんて「コップの中の嵐」程度。価値観と価値観のぶつかり合い。2か月後、アメリカ国民はどんな審判を下すのか。<完>





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Last updated  2020.09.01 04:33:25
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