テーマ:美術館・博物館(1556)
カテゴリ:芸術論
~旅順博物館の展示から~(2)
どうやら唐三彩みたいだ。昨日は見落としていたため、今日の冒頭に載せた。旅順博物館の中で、私はかなり焦っていた。実は明治期日本の「大谷探検隊」が発見したシルクロードの遺跡での人骨があるのだが、それは撮影禁止。でも観るだけは観たいし、その他の写真を出来るだけ撮りたい。だが館内の展示巡回ルートが分からず、何度も同じ場所を撮影したりもしていたのだ。今回それを発見し、何枚か捨てた。 昨日掲載した作品に景徳鎮関係のものがたくさん混じっているように思う。ただし私は陶磁器に詳しくはない上、景徳鎮以外にも中国には陶磁器の名産地が複数あることも知ってる。ただ台北の「故宮博物館」はじめ国内外の博物館をいくつか観た経験から、旅順博物館収蔵品のレベルの高さは直感的に分かった。関心の分野は違っていても、美術品、芸術作品の価値は何となく分かる。しばらく白磁が続く。 その後諸外国との貿易が始まるにつれ、相手国の求めに応じて、巧みに形や図柄を変化させてゆく。そこにも景徳鎮をはじめとする中国名鎮の技術の高さが認められよう。 同じ碗(わん)の内側と外側。私は尿意と戦いながら、どう撮れば美術品がより映えるかを意識していた。それもブロガーの根性。その努力が生きたのは、9か月後のことだった。 蓋つきの深鉢。「取っ手」が一見華奢(きゃしゃ)に見えるが、水車小屋の杵(きね)で搗いた長石は大きさに適度のばらつきがあるため、薄さに比べて焼成後も堅牢と番組で話していた。まさに芸術品だ。 陶磁器でありながら殷の青銅製祭器を思わせる形体。やはり祭祀用に作られたように思うのだが。 <上>花の赤と葉の青の見事な対比。朱の刻印は生産者に対して皇帝から許された証明だろうか。 <下>「五本爪」(通常は3本まで)の龍は皇帝だけが許された権力の証。宮廷に納められたものに相違ないだろう。それにしても旧満鉄はどのような経緯で入手出来たのか。旧満州王族愛新覚羅(あいしんかくら)氏(=清国皇帝の一族で後に満州国皇帝)との関係が考えられそうだが。 シンプルだが気品溢れる作品。白磁と染付のハーモニーが見事。 金の縁取り。柿渋色の地に金で書かれた文字。豪華な造りからも宮廷への献辞だと思われるが。 上と同じデザインの浅鉢。やはり中央に金色の献辞が記されている。極上の超レアものだ。 日本の皆さん你好!(ニーハオ)。中華航空のマスコットガールの麗娘(レイニャン)です。中国の陶磁器について紹介してくださり、マックスさまどうもありがとうございます。謝々(シェイシェイ)。マックスさまは仙台から大連への直行便で来られましたが、皆様は「ただ」でこれだけのお宝を拝見出来たなんてラッキーですね。ではまた明日。再見(サイツェン)!! <この項続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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