テーマ:★☆沖縄☆★(2872)
カテゴリ:心のふるさと「沖縄」
~那覇空港で出会った青年~
那覇空港ビル 格安航空のピーチ社は待遇が悪いのか、搭乗前のチェックコーナーも少し外れていて分かり難い。おまけに案内がルーズでちょっぴり気をもんだ。ベンチで隣り合った青年に聞いた。出身はどこ。地理が好きで地名や人名を尋ねるのは私のいつものくせ。養父(やぶ)です。それで兵庫県の人だと分かった。じゃあ八鹿(ようか)の近くだねと言ったら、何と隣町の八鹿高校出身みたいだ。 養父や八鹿を知ってる人がいるとは驚きました。川は何川でどっちに向いて流れてる。と二の矢。円山川で日本海に流れると青年。それなら兵庫県北部で旧国名は但馬(たじま)だろう。去年は彼の住む町の隣、豊岡市のホテルに泊まった。山陰へのツアーの時。京都北部の丹後も地理的に近い。そこまでのイメージがつかめ、搭乗前のチェックを終えた私は搭乗ゲートに向かった。 学章は芭蕉の葉 ゲートのベンチに行くと驚くことに、彼もピーチ機で仙台へ行くとのこと。沖縄へは何をしに。私が聞くと、今春沖縄の大学に入学した由。OK大?と私は代表的な私大の名を上げた。答えは国立の琉球大学。これにはビックリ。私が管理職として31年前に赴任したのが、その大学なのだ。これは奇縁。たまたま出身を尋ねた青年が私のかつての職場の学生で、しかもピーチ機で仙台へ向かうとは。 学章と大学概要 彼の所属は工学部。授業は全てリモートで、まだ教室へ行ってない由。大学の食堂へ弁当を買いに行くだけらしい。食事の回数が減って、かなり痩せたと笑う。その横顔が彼と同じ年齢の頃の長男に生き写し。まさかこんな不思議なことがあるだろうか。沖縄への旅の最終日に、またまた奇跡的な出会いとは。私は急いで弁当を食べた。朝からたくさん歩き続け、猛烈に腹が減っていたのだ。 岩手山と北上川 仙台からバスに乗り、盛岡に住む高校の先輩を訪ねる予定と彼。内陸部の盛岡はかなり寒いと教える。仙台空港から電車に乗るが、高速バスの乗り場と発車時間を気にしていた彼。出来れば仙台駅まで行って乗り場を探してやりたいが、生憎私はキャリーバックを預けていた。彼はリュック一つだしシートも前方。私のシートは真ん中付近なので、同一行動はちょっと無理そうだ。 琉球大学構内図 機は滑走路を飛び立ち上空へと舞い上がった。窓のわずかな空間から、渡嘉敷島が見えた。これが今回の旅で初めて見た離島の姿。やがて白い雲しか見えないようになり、明るかった西空が茜色に染まり出した。ありがとう4日間の沖縄への旅。日ごろ独り暮らしで頑張っている私へのご褒美だった今回のGOTO。約束があるのでなるべく早く降りたいと乗務員いお願いすると、着陸後に誘導してくれると。 <キャンパスを跨ぐ「球陽橋」> 無事着陸し、私は階段で地上に降りた。途中で彼を待つ。搭乗中にスマフォで電車と高速バスの乗り継ぎ時間を調べたようで、とても慌てた様子。仙台駅まで行くのは止め、元気でねと言って別れた。きっと若い彼のこと、何とか高速バスに間に合い無事盛岡に着いたはず。そしてあまりの寒さに驚いたのではないか。もうそんな心配はよそう。失敗も良い経験。そして彼ならきっと立派に成長するはずだ。 かつての職場の附属図書館本館 今回大学を訪れることは出来なかったが、空港で彼と出会ったお陰でネットを介して大学の近況を知ることが出来た。素晴らしい4日間の旅。たくさんの人と出会い、その不思議な縁で、数々の奇跡に遭遇した一人旅。新型コロナにも感染することなく、無事帰宅出来た。心温まるたくさんの思い出が出来たことに心から感謝している。ありがとう大好きな沖縄。私の心の故郷よ。<完> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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