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マックス爺のエッセイ風日記

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2021.02.07
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~中国を捨てた研究者たち~

           

 14億人と言う巨大な人口と55以上の民族を抱える全体主義国家中国。アヘン戦争以降、先進諸国に蚕食され続けて来た中国は、共産主義革命の後、「中華人民共和国」として新生した。だがそれ以降もチベット、新疆ウイグル自治区、内蒙古自治区などを武力で奪って自国領とし、文化大革命や天安門事件などで1億人近い自国民を虐殺し、今もウイグル族や法輪功信者などを迫害し、香港の自由を奪っている。今回はそのような中国から日本に脱出して来た研究者について紹介したい。

    

 石平(せきへい)さんは1962年(昭和37年)に中国四川省成都市で生まれた。1966年大学の教師だった両親(父は物理学者)が文化大革命の下放(かほう=農村部に追いやられること)のため農村でブタの飼育をすることになり、彼は漢方医の祖父に養育された。1980年北京大学哲学部入学。在学中の1982年ごろから民主化運動に従事。1984年北京大学を卒業。

     石平氏著書

 1988年日本へ留学して日本語学校へ入学、卒業。文化大革命や1989年に起きた「天安門事件」によって中国の将来に絶望し1995年神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。以後評論、言論活動で活躍中。2007年日本に帰化。ツイッターでは識別のため「石平太郎」を名乗る。2008年拓殖大学客員教授。講演会やyoutubeなどでも明快な解説で人気が高い。

 石平氏は言う、中国の大学生時代に南京出身の学友から「南京大虐殺」の話を聞いたことはなく、南京から大量の人骨が発見されたとも聞いてないと明言する。私の大好きな文化人の一人だ。

     李氏と著書

 李相哲さんは1959年中国東北部生まれ。両親は現在の韓国出身で大戦前は日本統治下にあった朝鮮半島から、同じく日本の統治下にあった満州に移住。彼はその地で生まれた朝鮮族。北京中央民族大学卒業後、新聞記者として勤務。1987年(昭和62年)に来日し、1998年に日本国籍を取得して帰化。現在龍谷大学社会学部教授。専門は東アジアの近代史、メディア史。たまにTVにも出演するが、どちらかと言えば、地味な感じを受けるが嫌味はない。朝鮮族として中国で生まれ、日本で仕事をしている彼なら、多様的、多角的に東アジアを俯瞰出来るのではないか。

          

 ほとんどの日本人はこの人を知らないだろう。張陽(ちょうよう)氏は中国生まれの研究者。1992年中国北京の首都経済貿易大学計画統計学部を卒業。本人の話では21歳の時に「天安門事件」(1989年)に遭遇。こんな国にいたら将来はないと感じて日本への留学を考えたが、卒業後中国国内に留まる場合は学費は無料だが、国外に出る場合は授業料の全額返済する必要があった由。

 実家が貧乏だったため親戚中から金をかき集めて大学に返済し、日本に渡った由。1995年東北大学大学院情報科学研究科修士課程修了。1998年同博士課程修了。博士(情報科学)取得。同年4月から同大学都市社会経済システム分析研究室で助教として勤務。専攻は中国経済。2020年9月から「張陽チャンネル」をyoutubeにて開設。

 私は彼のチャンネルでもアメリカの大統領選の実態と中国の反応などを知った。現役の研究者なので、「ファクト」に基づく分析が新鮮。中国の諺を話の中にさり気なく挿入したりと日本語もしっかりしている。私と同じ仙台に住んでいると思うだけでも好感が持てる。彼のチャンネルの関心が今後どこへ向かうのかに興味を抱いている。

                    

 さて彼らは今日本にいるため、彼ら自身に危険が及ぶことはないと思われる。だが彼らの家族や親族はまだ中国におり、中国で暮らしている。そんな状態で彼らが中国及び中国共産党を激しく批判すると、中国にいる家族や親族に危険が及ぶ可能性はあるのだ。米国に亡命した中国人は家族や親族が危険に曝されると脅迫されているのが現実。

 3年前北海道教育大学の中国人研究者(教授)が故国の中国に帰国して拘束されたままだ。日本に残っている奥さんはどうすることも出来ない。日本政府は帰国させるよう中国政府に申し入れているが、事態は全く動かない。中国は徹底した「監視社会」全てがインターネットで監視されている。そんな中日本で活動したり、日本人になってくれた彼らに対して、私たちは一体何が出来るのだろう。<続く>

       





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Last updated  2021.02.07 07:13:15
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