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マックス爺のエッセイ風日記

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2021.07.10
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カテゴリ:文化論
~65年ぶりに観た映画の話など~

                 

 ようやく何でも食べられるようになった。一安心でもあるが、逆に心配でもある。それは美味しく食べられるためにたちまち太ることだ。しかし、良くここまで回復したものだ。結構強い体なのかも知れないが、これからも油断せず健康に注意しよう。特に梅雨の時期は食べ物が傷みやすい。これはもういけないと感じたら、ためらわずに捨てよう。

  

 何気なくテレビを点けたら、古い映画をやっていた。タイトルは「慕情」。1955年制作のアメリカ映画。実はこのシーンは前から知っていた。1955年と言えば昭和30年。私は小学校の最高学年だったはず。だから映画は観てないが、このテーマ音楽も知っていた。中学生や高校生時代、私は良くラジオを聞いた。当時スクリーンミュージックは、ラジオ番組の定番だった。

         

 それにしても色彩の美しい映画だった。その頃の呼び名は「天然色」。つまりオールカラー版だ。中国人と英国人のハーフの未亡人医者と、アメリカ人記者の恋。ガキには理解出来ない心情が、手に取るように分かった。中国共産党の横暴から香港に逃げて来た貧しい中国人たち。やがて記者は朝鮮戦争の従軍記者として戦地に赴き、そこで爆撃に遭って死亡する。

  

 美しい映画だった。美しい風景だった。美しい女優に美しい音楽。映画のストーリーを65年ぶりに知った。二人がデートしたあの丘が「ビクトリアピーク」と呼ぶことを、ネット検索して知った。もう20年ほど前に香港で初めてフルマラソンを行うことを、ランニング雑誌で知った。結構アップダウンのあるコースらしい。もちろん参加してないが、ひょっとしてあの丘もコースの一部なのかもしれない。何となくそう感じた。しかし、映画って良いですね。恋するって良いものですね。例え実らなくても。

            

 テレビのドキュメント番組で、首里城復元計画の全貌を知った。相当古い番組の再放送だろう。私も沖縄に勤務していたため、その経緯の大要は知っている。復元計画は1980年代からあり、その中で一番苦労したのが2万枚もの「赤瓦」をどうやって作るかだった由。沖縄独自の赤瓦を造れる職人は当時1人しかおらず、しかも老齢で弱っていた。ところが奇跡的にその息子が跡を継ぐと言い出した由。

  

 結局息子は2億円ほど借金して赤瓦を造り始め、次々と失敗を重ねた。大量の粘土をどこから入手するか。赤が良く発色するための温度管理はどうするか。何年も試行錯誤の結果、必要な瓦を焼き上げた。城を復元するための古い設計図は、故鎌倉芳太郎氏が保管していた。沖縄では戦火で全て焼失していたのだ。漆の色彩の決定、窓の桟に塗る土と色の決定。これは久米島の赤土を何とか探し当てた。

          

 首里城は1992年(平成4年)に復元した。あの赤瓦は、職人親子がそろって葺いた。ところがその美しい城が観られたのは27年間だけ。膨大な経費と苦労の末に完成した城は、2019年に炎上崩落した。火災の原因は未だに明らかになっていない。だが玉城県知事は直ちに上京して首里城再建を陳情し、政府もそれを約束した。馬鹿な話だ。火災の原因も不明、管理不十分な沖縄県になぜそこまで甘いのか。

  

 私が復元された首里城を観たのは1回だけ。そして焼失後の首里城を昨年の暮れに初めて見た。無残な焼け跡だったが、「世界遺産」は無事。実は世界遺産に指定されたのは、復元された建物ではなく地下の「遺構」なのだ。写真の右手に見えるのが地下の遺構。塀の内側には瓦が入った袋が積まれていた。使えるものは再利用し、ダメな物も細かく砕いて次回の瓦を焼く際に利用する計画とか。

             

 私は沖縄が大好きだが、嫌いでもある。韓国と同じで、日本政府に金を要求するのは得意だが、ことの本質を観ようとしないのだ。危険極まりない普天間飛行場が辺野古に移転したら安全になり、しかも新たな都市計画が可能になる。しかし辺野古のサンゴ移植すら県は認可せずに裁判に訴えた。尖閣が中国艦船に侵入されているのに、県の職員を中国に派遣する。何と馬鹿な県知事なのだろう。





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Last updated  2021.07.10 00:00:07
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