テーマ:今日の健康状態は?(10602)
カテゴリ:健康
~マックス爺の緊急一泊旅行(2)~
早速担当の看護師が部屋にやって来た。この病院の看護師さん、パラメディカルスタッフは若くてきれいな女性が多い。これだけでも宿泊(いや入院(;^_^A)する価値があろうと言うもの。10階病棟の簡単な案内、治療計画など当日の予定について説明があり、入院着に着替え。右手に囚人番号(いや、患者固有番号と名前が入ったリングが嵌められ、検温と心電図測定。抗生物質を2錠服用。 それから車いすで1階の臨床検査室へ移動。最初はベッドに寝たままでの胸部X線撮影。次に採決(いや採血)。それから心電図測定と、両手両足の血圧測定、最後に胸に薬を塗って、心エコー撮影。これは心臓の動きや異常をその場で確認するもの。担当者はドクターではなく臨床検査技師とのこと。私は質問があれば何でもその場で尋ねる派。珍しい苗字だと出身地までお聞きすることも。 これだけの検査でももう草臥れていた。検査の合間にトイレに駆け込むこと数度。もう1階での検査は終了とのこと。これはおかしいなと思って尋ねたら、検査指示票にそう書いてある由。そのうち10階のパラメディカルスタッフがやって来て、車いすを病室まで運んでくれた。だが病室の様子がおかしい。私が検査で留守の間に2人部屋の相棒がどこかの病室に移動し、私は「窓際族」に変っていた。 理由を聞いて笑えた。2人とも同じ姓のため、間違いを防ぐための措置らしい。部屋の壁には「当院は救急病院指定のため、救急の患者さんが入院する場合などに部屋の移動をお願いする場合があります」とある。そして看護師さんが慌ててやって来た。「心臓カテーテル検査」が入りました。帰って来られたばかりで恐縮ですが、これから2階の検査室に移動します」と。 それで分かった。心臓カテーテルは1階ではなく2階。私は過去3度入院し、心臓カテーテル手術を受けたのに、検査会場を忘れていた。さて既に朝8時過ぎには左手首にカテーテルの挿入口となる装置が装着されていた。処置室に到着し技師さんの名札を見て出身地を尋ねた。珍しい苗字だった。狭いベッドに横たわり、先ず麻酔薬を飲まされた。苦い変な味の薬。それを舌でなめて溶かし、唾液で胃に流す。 暫くすると胃がムカムカして来た。思わずうなり声が出る。「どうかしましたか」と技師さん。「吐き気がします。空腹のせいかも」。朝から悪かった胃の調子。てっきりそれが原因かと思っていたのだが。技師さんが「吐き気止めを今から点滴に混入します」と。それが効いてか、その後は胃のむかつきは解消。彼が叫んだ「○○投入」の○○の正式名を思い出した。大学病院の医事課に勤務していた若き日。 その薬剤名を約60年後に思い出すとは。 身動きできず苦しかったカテーテル検査も無事終了。看護師がカテーテル挿入口を透明なテープで嫌と言うほどきつく固定する。そうしないと傷口から猛烈な勢いで血液が噴出する由。後はちゃんと私の心臓が撮影されたかどうか。部屋に戻った後で「検査同意書」の説明欄に「麻酔薬の副作用として吐き気が起きる場合がある」とあった。そうか、それが原因だったかと納得。2時過ぎに遅い昼食が届いた。だが、私は箸を持参しなかった。コップも歯ブラシも忘れた。そこで売店へ行き最低必要なものを購入。 そこへ看護師が慌てふためいてやって来た。「どこへ行ってたんですか。10回も探しに来たんですよ」と彼女。それは悪かったね。でも午前中に無理やり全ての検査を突っ込んだのはそっちじゃないの。お陰でまだ昼食も摂ってない。こっちは昨夜から何も食べてないの。そんなことは言わない。我慢には慣れている。彼女は左手のカテーテル挿入口の蓋の圧力を少し下げようとしていた。 締め付けた堅いテープが、左手首の骨に当たって猛烈に痛く、左手の掌と指が紫色に腫れ痺れる。そのため傷の治り具合を確かめながら、管の圧力を徐々に弱める。転倒して左手を衝かないよう厳重に注意されていた。そんな経緯の後、20時間ぶりに食物が、胃に滑り込んだ。摂取カロリー1800calのちらし寿司、煮物、ごく薄いスープなど。食事の指示票に「納豆禁止」とあった。 誰の指示かは知らないが、納豆に多く含まれるカリウムが、「血液サラサラの薬」ワーファリンの効き目を阻害するためだが、私はワーファリンを飲んでないし、「お薬手帳」も提出してある。これが最後まで訂正されず、退院時の注意にも「ワーファリンは飲みましたか」とあった。因みに私は納豆が好きで、「たれ」なしでも食べられる。ただしその代わりに沢庵や、ザーサイ、梅干しを少し齧るが。(続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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