テーマ:写真俳句ブログ(37597)
カテゴリ:俳句
~わが貧しき習作~
皇帝ダリア 月1回の俳句教室に向けて、凡人たる私は幾つかの句を準備する。11月の兼題(宿題)は「立冬や」だが、その他にも晩秋から初冬の句を詠んでみた。まあとても文学的とは言えない句ばかりだが、私にとっては愛する作品だ。では暫し愚作にお付き合いいだけたら幸せです。 立冬や旧友に文認めぬ *したため 立冬や日は傾きて鳥の群 立冬やわが人生に悔ひのなし 立冬やわが人生も凛たらむ *りん 立冬や一杯の茶の旨きこと 立冬や終の棲家に差す朝日 *ついのすみか 立冬や完結したる朝ドラマ 冬カモメ石女深き息を吐く *うまずめ 冬鴎完結したる朝ドラマ *ふゆかもめ 凩の河口に響く汽笛かな *こがらし 虎落笛わかれし妻は何方へ *もがりぶえ *いずかた もがり笛石女いまだ眠られず *うまずめ=子のない女性 石女や冬立てる日の宮詣り *みやまいり もがり笛行方不明の妻の夢 *もがり笛=竹の切り口などに当たる風の音 立冬や夜汽車の汽笛遠ざかる 立冬や遠ざかり行く夜汽車の音 *ね 実方中将の墓 冬めくや歌人の墓の夕まぐれ 枯尾花歌人の墓の夕まぐれ *枯尾花は枯れススキのこと 歌詠みの墓や草木はみな枯れて 立冬や遠ざかり行く日々の数 冬菜畑影引きずりて村夫子 *そんぷうし=村の学者 冬菜畑村夫子の影長くして *ふゆなばた 陽を受けて気高きことよ木守柚子 *きもりゆず 日を受けて輝く柚子の命かな 講義を終えた講師に言いました。「先に引き受けていた俳句教室の講師の件ですが、著しい体調不良のため辞退したいと思います」。「そうか分かった。君は弁が立つので適任と思ったのだけど、体調不良の苦しさは自分も一緒なので、無理しなくて良い」と講師が答えた。 私だって自分なりに俳句の話はしたいし、仲間とこれからも俳句を学びたいと思う。専門の本を4冊買って勉強したいと準備していた。だが今の体調で1年間講師を続けるのは無理。引き受けても迷惑をかけるとの判断だった。これで2,3日続いた不眠から解き放れたら嬉しい。それ以上に講師のために役立てなかったことが悔しい。講師は胃がんが肺に転移し、これ以上の治療を拒んでいる。風前の命で教壇に立っているのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.11.19 07:31:47
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