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今朝、ムスメは夫が出勤する前に目を覚ましていたけれど、布団の中でじっと寝てフリをしていた。

夫が仕事へ行くと、抱きついてきた。

ああ、やっぱり夕べの”殴ってでも学校へ行かせろ”って言葉を聞いていたんだなぁ。

『大丈夫だよ。かーさんは学校に行くために叩いたりなんかしないよ。パパにもさせないから、安心していいんだよ』
と言うと、にこっと笑って着替え、ご飯も食べた。
進研ゼミのテキストも持ってきて、解き始めた。

『この字はバランスがいいねぇ』『しんにょうがキレイにかけてるねぇ』
ワタシもそうだけれど、いい所を誉めてもらうと、もっと上手になれる。
ムスメも同じタイプ。あせるとケアレスミスが増えるけど、ゆっくり文章を読んで解けば、出来る。

３日間学校に行かなかった分を、取り戻しているつもりなのだろう。

少し自信もついたようなので、
『そろそろ行ってみようか？いきなり教室だと久しぶりだから照れちゃうね・・・そうだ！保健室の先生に相談してみようか？』
と言うと、
『うん。お隣の組にもねー、○○くんのお友達で、保健室行ってから教室行く男の子がいるって言ってた。まにゃまにゃもそーしてみるー』
と、あっさり了解。

保健の先生も慣れたもので、うまーく誘導して、保健委員もどきのお仕事をさせてくれたり、いつものまにゃまにゃペースが出てきたところで教室に連れて行ってくれたとのこと。

で、帰宅後。二人で夕飯を食べてお風呂で九九の練習をしていたら、夫が帰ってきていた。

『パパ、オカエリー』を、作り笑顔ででもムスメが言わないと不機嫌になるので、ムスメは毎日のように『パパ、オカエリー』をしている。

パジャマに着替え、明日は祝日だからと、お風呂上りのアイスを食べながらちょっと遅くまでアニメを見ていたら、
『アイス、もう１個食べたい』
と言い出した。

『もう１個食べたし、夏じゃないんだから、いっぺんに２本も食べたらお腹を壊すよ。それに、夜中に甘いものを食べるのは、身体に良くないよ。明日にしよう』
『大丈夫。まだあと３本も残ってるから。夜中にパパが食べたりしないから。明日食べよう』

いつもなら、『うううーーー』と多少不満ながらも我慢するのだけれど、何故か今日は小さい子のように手足をバタバタさせて、布団にひっくり返って暴れた。

きっと、昼間”しっかり者のまにゃまにゃちゃん”を久しぶりに頑張っちゃった反動だなー、と、抱きしめて、背中をトントンして・・・いたら、夫が仁王立ちして部屋に入ってきた。

『アイスが食べたいからって、暴れているヤツはどいつだ！』
『アイス持たせてやるから、とっとと出て行け！』
『外に寝る場所なんかないからな！アイス持って、ずっと歩いてろっ！』
『そんなヤツは、この家から出て行け！いらない！！』

（小学校２年だよ？８歳だよ？たまには駄々こねる時だってあるよ。それより、今日学校で頑張ってきたことを・・・)

『うるさい！お前は優しいかもしれないけど、俺は違うぞ！』
『ほらっ！何か言う事があるだろう！』
『聞こえないのか？！だったら、耳を切ってやる！！よこせ！！』

毛布をかけ、布団をかけ、ムスメを抱きしめて『大丈夫だよ』とトントンし続ける。

『だったら、お母さんになんんか言うことはないのか！！』
ときた。

ムスメはもう、恐怖とパニックで、涙でグシャグシャになっている。

『ゴメ・・・ン・・・ナサイ』

早く、この家から、出ようね。＞ムスメ