すごい補強と言うか、
ものすごい補強と言うか、
おそろしい補強と言うか、
とんでもない補強と言うか。

いろんな言い方があると思いますが、
他チームのファンから見たら、
否定的な意見ばかりだとは思います。

ただ、あくまで個人的な意見ですが、
非常に的確で確実な補強という印象です。

たしかに同リーグ他球団からの移籍ばかりですが、
ルール上なんら問題があるわけではありませんし、
また、ＦＡ移籍ではないので、
昨年・一昨年の小田・江藤・工藤のように
人的補償の必要もありません。

クルーンといい、グライシンガーといい、
同リーグで活躍をした投手という事で、
ケガさえなければそれなりの活躍が見込め、
しかも補強ポイントであった抑えと右の先発。

原監督も言うように、ここ数年助っ人が
助っ人らしい活躍をしたためしがないので、
確実な外国人を獲得すると言うのは、
現場にとっても非常に嬉しい事でしょう。

資金力があり、かつ、外国人補強の下手な巨人らしい、
非常に効率の良い補強をしているという印象です。

それにしても、来季はすごい先発陣ですね。
右が上原・木佐貫・グライシンガー、
左は高橋尚・内海・金刃。これはすごい。
どこかの新聞が書いてましたが、
極めて磐石な投手陣と言って良いでしょう。
みんなが良いパフォーマンスだったらですが。

さて、福留がメジャー一本になりましたね。
あえてここまでほとんど福留に関して
記事で触れてきませんでしたが、
コレで良かったと思います。

福留が巨人に来たら…
という夢絵巻は想像しなかったといったら
ウソになります。…ものすごかった…。

ただ、福留が中日を出るとなった時点で、
日本のどの球団に行ったとしても、
良くない状況が起きるはずで、
仮に巨人に入るなんてなったら、
中日ファンは怒り、阪神ファンは嘆き、
巨人ファンさえも複雑な気持ちになった事でしょう。

ただ、日本球界からまた一人のスター選手が
去っていった事は紛れもない事実です。
球界一の資金力を誇る巨人でさえ、
それを止めることは出来なかったわけで。

で、その福留の「代わり」ではないんですが、
最後にして最大の補強と言って良いでしょう、
ラミレスの獲得が秒読み段階のようです。

これまた前ヤクルトという事ですが、
ルールの中でやっている事であり、
前述の通り、非常に的確な補強です。

今年の打線の欠点を挙げるとすれば、
右の強打者がいなかったということですが、
ラミレスが入ればその欠点は完全になくなります。

来季どのような打順を組むのか分かりませんが、
仮に今年の打線を基本にして、
由伸が１番、２番センターで谷を使い、
小笠原・スンちゃん・ラミレスのクリーンアップ、
そのラミレスの後が日本代表の５番である慎之助、
二岡が７番という贅沢な打順で８番に脇谷となれば、
ほぼジグザクの打線が完成し、バランスも抜群。

相手投手が感じるであろう、とんでもない威圧感は、
想像するだけでも余りあります。
それこそＤＨ制のある交流戦となったら…（恐）

もちろん、矢野や清水が使えなくなるという
問題はありますが、逆に言えば、
彼らが控えに入るのはベンチとしても
非常に心強いというのも確かです。

矢野には一本立ちしてもらいたい気持ちがありますが、
一方で、彼の代打での成功率・集中力は
捨てがたいと言うのも事実です。

いつでも先発にうって変われるという選手がいる事で、
レギュラー選手のメチベーションも上がりますし、
今年こそ大きな離脱がありませんでしたが、
由伸や谷は古傷を抱えていますから、
彼らを休ませながら使うことができるという意味でも、
矢野や清水の役割は今季以上に重要になります。

ただし、レフト・ラミレス、センター谷という左中間は
谷の守備力は問題無いとしても、
ラミレスの守備力、両選手の肩という面で
やはり脆弱な感は否めませんので、
前半のうちに超強力打線でリードを奪い、
６回までは超強力な先発陣がリードを守り、
７回以降は鈴木尚などできっちり守備固めをして、
西村・林・豊田・クルーンで逃げるという
役割を決めた戦法も大切になって来るでしょう。

ま、これだけ書きましたが、ラミレスに関しては、
獲得が決定的であるという事だけなので、
完全に決まったわけではありませんが。

そういえば、どこかの監督が「助っ人総取り」について、
チクリと言っていたそうですが、
獲得できなかった事へのひがみにしか聞こえません。
何せグラちゃんに関しては、阪神の２年７億円を蹴って、
巨人に２年５億円で入団するんですから。
別にマネーゲームで強奪したわけでも何でもありません。
あくまで「在京で強いチーム」という条件が優先したようです。

さて、先日、北京五輪の野球予選では
見事に日本は出場権を獲得しましたが、
これだけの補強の本当の価値は
来年の８月に現れるんじゃないかなと思っています。

僕の考えでは、来年の北京五輪で巨人から
最大５人が選出される可能性があると見ています。
投手は上原、捕手は阿部、内野手は小笠原、外野手は高橋由。

そしてもう一人は、日本じゃなくて韓国。そう、スンちゃんです。
これはあくまで韓国が最終予選を通過した場合という事になりますが。

仮にこの５人が抜けた場合、はっきり言って飛車角抜きも良いところ、
ほとんど骨抜きと言っても過言ではありません。
何せ左の主砲が全ていなくなり、その上エースが抜けるわけですから。

そう考えたときに、これだけの強力な補強の意味が出てきます。
４番にラミレスを据えるだけで打線の核は出来上がり、
前後に二岡や清水、あるいは谷や矢野のクリーンアップも可能。
１番は脇谷を使えますし、２番はケガが無ければ小坂もいます。

投手陣も上原が選出されるのは確実な状況ですから、
右の信頼できる先発投手陣が多くいることは重要です。

来年の８月、どのようなチーム状態で、どの順位にいて、
何人が選出されているかわかりませんが、
少なくとも上原と慎之助の選出は間違いありませんから、
これだけの補強の意味は北京五輪まで見据えた
危機管理体制では無いかなと、個人的には思っております。

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