エリーさんのすね毛

昨日の深夜、一人娘の雛子（Ｈｉｎａｋｏ）が寝る前、そっと私にこう言った。

『ママ。どうして雛を精神病に生んだの？』

ちょっと待った！！

雛子にも勿論、言ったけれど、あの子は精神病なんかじゃなかったよ！！

生まれたときは確かに日本人離れをした顔立ちで

よく外国の子どもに間違われていたけれど、心のほうはおかしなところはなかったよ。

なかったよ。なかったよ。なかった？

公園デビューは遅かった。

まず、歩かなかったから。うんちもおしっこも オムツの中でしていた。

オムツが外れたのは３歳の誕生日。

それまでにオムツを外す特訓も、ひとりで歩けるような練習もしたのだけれど

あのこは歩かなかった。歩けなかった。

『ママ。おんも行こー』　と自分の抱っこ紐を持ってきて片足突っ込んでそう言うの。

そこまでできるんなら自分で歩けよ、と何度思ったことか。

だけど雛子は歩かなかった。歩けなかった。

ひとり遊びが好きで、

指で動かすピンクの蛇が大好きで、関節をクネクネ曲げて遊んでいた。

おままごとも積み木も遅かった。

３歳の誕生日に私の姉からプレゼントに貰ったおままごとセット、それからだよね。

デパートの玩具売り場に行っても見向きもしなかったから

おままごとも積み木も遅かったの。

何が好きだったかというとね・・・

耳の長い白いうさぎのタオル地の縫いぐるみ（うさたん）とピンクの蛇と、

そうそう ＵＦＯキャッチャーで獲得した沢山の縫いぐるみに埋もれるのが好きだった！

あと ビデオ鑑賞。

「アンパンマン」「ぱんだこぱんだ」「おかあさんといっしょ」 だったかな。

知育玩具は好きでやっていたよ。

姉や兄の子供たちと丸々１年近く離れた同級生なわけだから

チャレンジだったかな。定期購読の月刊本を１年早く与えて勉強したり遊んだり。

裕福な家庭じゃなかったから（のちに裁判で別れた夫）

本は自分たちで作ったの。

新聞の折込広告を切って、大学ノートに貼り付け、

車の本、魚屋さんの本、お菓子の本、他とか。

一匹まんま、切り身とか開きとか、魚の名前も書いてあるし、

お菓子はメーカー別に、遊びも全部、自分たちで考えて。（^▽^）

布団の下に敷くマットレスを曲げて立てて毛布やタオルケットを上に掛けて基地をつくり、

「雛子、出動！」　とか言っちゃって

頭におままごとのバケツを被って 基地からの出動～☆

( *´艸｀)ぷぷぷっ

可愛い子だったな～♪　

聞き分けのあるいい子だった。そう。聞き分けのあるいい子。

いまでも忘れないことがある。

公園でブランコに乗っていたの。私は後ろから押していた。

そこに２～３人の子どもとその母親がやってくる。

そして、「かーしーて」　と男の子。

その母親はすぐに「○○ちゃん順番」　と言ったのだけど、

雛子はすぐに、「いいよー」　とブランコから下りて滑り台のほうへ移動。

その母親とはその後、何度か言葉を交わすことになるのだけれど、

「珍しいね。普通はすぐには変わらない」 と言われたことがある。

雛子は、聞き分けのいい子だったから・・・。

幼稚園に入園前の子どもが入るサークルに入っていた時期がある。

ずっと母と子ふたりの生活だったから、入園前、入学前に他の子とのふれあいも大事と考え

半年間だったかな。毎日、近所の公園で遊んだり、お遊戯したり、

だけどあの子は私にべったりで他の子と遊ぶどころか、先生にも懐かず、

そうだ、そんなことがあったんだよね。

母と子どもの楽しい○○会だったか、それとも会のお別れ会だったか、

全員の母親が段ボール箱の向こうに隠れて、くり抜いた穴から手や足を出して

誰が誰のママか当てっこするゲームのようなものがあって

私は当時ものすごいゴツイ指輪をしていたから、もし雛子が解らなかったら

その指輪をしているほうの手を出そう～　と決めていたのね。

子どもの順番に手や足を出す母親。「ママだ～」「おかあさんだー」　と

どんどんセットになっていく中、雛子だけは何をどうしてもわからず、しまいには顔を出しても

後ずさってしまって・・・・。(´・д・`)　

あのときはお互いがショックだったな～～～！！！

最近もその話しになったんだよね。雛子は、「なんでみんなわかったんだろう～」　と。

「手なんか見てもわからないよ！」　と。そういうものかぁ！？(´･ω･`)

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