エリーさんのすね毛

　『雛、もう無理だ！

　どこにも行けない。行きたくない』

いつもの散歩。いつもの買物。いつもの娘の心と体のリハビリ。

私には「いつもの」であっても娘の雛子にとっては

「いつもの苦痛な時間」だったのでしょうね。

　

最近、ずっと調子が良かった。

歯医者に行けていないので歯は痛いけれど、

痛いなりにも工夫（？）して、私以上にしっかり食事を摂っている娘の雛子。

だから不安のなかにも安心、していた。

だけどそう思っていたのは私だけで、

雛子はやっぱり毎日が苦痛との戦いだったのでしょう。

わかってあげられなくてごめん。

雛子が無理だと言うように私ももう無理だ。何も考えたくない。

天気がいいから今日の買物は、買物というより街並み観察がしたかった。

札幌市中央区南7条西15丁目に「まいばすけっと」があるらしく、

そのお店に行きたかった。入らなくても外観の確認がしたかった。

だから雛子には、『畠山（商店）さんに行こう』 と言った。

雛子はそのとき、畠山さんを庄司（善光商店）さんと勘違いしたらしく

私が、『南７の西15に、まいばすがあるって言うからその確認もしたいし』

と言ったら、

『え！？まいばす！？どこに行くの！？』

『畠山さん』

『畠山さんなんだー！』

『え？　どこだと思った？』

『庄司さん』

『庄司さん行きたい？　それでもいいよ』

と言ったら

『いい。畠山さんね！　それなら心して行かなきゃ！』

と言い、ちょっと焦り顔。

天気がいいのと心の安定は比例しない。わかっていたことなのに

私も忘れちゃってた。(つд`)

雛子は自転車を押しながら、私は歩きながら・・・

いつもはいろんなことを話しながら歩いて行くのだけれど

最初は、アメーバピグの話しをしながら盛り上がっていたのだけれど

幌西交番を曲がって美容室のあたりに差し掛かったところで

　『雛、もう無理だ！

　どこにも行けない！行きたくない！』

だからUターンして・・・

セブンに寄ろうとかいう話しもあったけれど

それどころでない感じでもあったので、そのまま帰路につきました。

帰る道々、

　『雛、もう無理だ！

　どこにも行けない！行きたくない！

　レジも待ちたくない。

　どうして嫌なことをしないとならないの？

　どうして家にいたらいけないの？ずっと家にいたい・・』　　

さぁ。どうしようか。

雛の言うとおり、家にいる？　それでいいの？

私は嫌だ！

雛子もこのままでいいはずないんだ。そしたらどうする？どうすることがいい？

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