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テーマ:中学校日記(497)
カテゴリ:教育問題を語る!?
これが、今日の新聞にデカデカと載っていました。
私は中学校教員なので、中学校の欄をしげしげと見ましたが いわゆる5教科(国数英理社)が、軒並み時間増。 数学は、1年から3年まで週3時間だったのが、 1年4時間 2年3時間 3年4時間に。 これは、ずっと前の教育課程の1年3、2年4、3年4時間の焼き直し。 英語も数学と同じ扱い。 理科、社会は、中途半端だった年間授業時間設定が ちゃんと35で割り切れる(週1時間が年間35時間)数になった上に 大幅増。 その分、割を食ったのが、選択と総合。 選択は、驚きの0時間!(2,3年は総合を週1時間まで当てても良い) 総合は、週2時間へ。 今の教育課程では、3年では、選択は週2時間、総合は週3時間ってのが一般的。 はっきり言って、午後の時間は、総合と選択ばかりで まともな「教科」は、無いに等しかったです。 それが、180°方向転換し、 平成23年からは、一日中教科の授業、、、が当たり前になるって事です。 文部科学省の 「無条件降伏」 ですか。 あんまりです。 もちろん、現場は 平成23年度からの方が楽になるでしょう。 選択は、開催講座が多く、生徒数に比べて先生の数が多く必要です。 必然的に、空き時間の先生が減ります。 それに、この選択の授業の教材を作るのは、結構大変です。 教科書はなく、生徒のニーズに応える必要があるからです。 総合は、選択以上に学年団に負担でした。 3年間を通じて、きちんと計画してある学校は決して多くありません。 方針のない学校の学年団の先生はきっと頭を悩まし続けています。 新聞にもありましたが、授業が増えるのは先生にとって 何の負担でもありません。それが仕事ですから。 でも、教員を増やして欲しいのは、あります。 今の社会に警察官を増やして欲しいのと同じ意味もありますが やはり、空き時間に教材研究ができる余裕は必要です。 それは、必ず生徒に還元できるからです。 選択を消したのに、実技教科を増やさなかったのにも 異論があります。 生徒達が、これから生きていくのには、 「技術」で学ぶ、コンピュータや 「家庭科」で学ぶ、裁縫や調理などは、絶対必要ではないでしょうか。 なのに、3年では技術と家庭科合わせて1時間(泪)。 あと、先生には良くても生徒には 体を動かす時間は一日の中に適度に必要だと思います。 さて、これで文科省は、20年昔に戻ったと言う事です。 「個性尊重」で、「選択」を作り、 「生きる力」で、「総合」を作り、 そして、全部壊した。 私は、今回のまとめには反対です。 中途半端だった、教科の時数を、丁度35で割り切れるだけ 増やしてやれば、それで良かったのではないでしょうか。 その分は、少々、内容を増やしても良かったと思います。 その上で、総合の時間を学校裁量(または、地域裁量)の時間にして 例えば、朝読書や基礎学プリントの時間などを教育課程に入れても良い というように弾力的に運用できるようにしてくれたら、、、と思います。 今は、学校評価の時代ですが これで、どう学校の個性を出せとおっしゃるのでしょうか。 選択教科も生徒の立場からすれば、 より専門的な知識が得られたり、 基礎をゆっくりと復習できる、 学級では、得られない時間だったと思います。 今回の報告なら、 20年前の新聞を読めば簡単に作れる。 私はそう思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.10.31 20:56:51
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