株価は常に適正価格、について(再考)
フージャーズが自社株購入を発表したにも関わらず、全く実行していなかった事が、少し前にバリュー投資家さん達の暇潰しがてらワイドショーのように、面白おかしく騒がれていました。折角ですので、騒ぎが沈静化するのを待って僕もこの自社株買いについてやんややんや書いてみたいと思います。フージャーズは「安くなったら自社株買います」といっていたので、自社株が安くならなかったので買わなかった、まずそういう既成事実になるのでしょうね。それでは今のフージャーズの株価は会社側から見て買いたくなるほど魅力的ではないのでしょうか?きっとそうなんでしょう。先行投資の資金を使ってまで買いたくなるほど安いという事ではないという事なんでしょう。そこで、新たな疑問が浮かび上がります。フージャーズは自社株買いを検討する株価を、幾らを想定していたのでしょうか。そこで、フージャーズ株主は株主として株主総会で提案してみるといいかもしれません。「○○万円以下なら自社株買いをする事を株主として提案します!」これがフージャーズではなく、例えば時価総額1000億円レースを共に走っている原弘産やサンシティ、台無しティだったらどうでしょうか。冗談は大概にしろ、と怒られてしまいます。自社株買いどころか、増資を検討するべきですな。ババ抜きゲームは始まっています。世迷言を言うような頭の悪い企業は相手にされません。話は多少変わりますが、今回の文章のタイトルが、株主として企業に自社株買いを検討する株価を提案しろ、などと書いてきた内容と全く矛盾する「株価は常に適正価格」で真に恐縮です。でも、常にこの格言を頭の中に叩き込んで市場の流れに身を任せる、そんな悟りが長期投資の肝なんだと思います。前にも書きましたが、バリュー投資は「株価は常に適正価格ではない」、という前提で成り立っている欺瞞投資手法です。ミスターマーケットより貴方の判断の方が正しい。神の見えざる手に喧嘩を売るような、そんな投資手法に幸あれ。