ボール・ウオッチの新作「エンジニア ハイドロカーボン ディープクエスト」です。
チタンを削り出した裏蓋一体構造と5.3mmという厚さのサファイアクリスタルにより、なんと3000m防水を実現しています。4年前に発売されたROLEXのシードゥエラー ディープシーのような例外はあるもの、機械式時計としては最強と言える防水性能です。
そして感心するのはそのサイズで、直径43mm、厚さ16mmは、その防水性能を感じさせません。一般的なダイバーズウオッチ(200~300m防水)となんら変わらないサイズで、普段使いに全く支障ないでしょう。
さて、防水以外の性能ですが、ボール・ウオッチのお約束で、耐衝撃性:7,500Gs、耐磁性:4,800A/mと、日常で想定されるかなり厳しい外乱にも涼しい顔で耐えてくれます。さらに自発光するマイクロガスライトがふんだんに使用された文字盤と回転ベゼルは、夜間でも抜群の視認性を長期間にわたり保障してくれるでしょう。
視認性に関しては、少々時分針が短いかもしれません。通常の時間を読み取るのには支障なさそうですが、回転ベゼルで潜水時間を読み取ろうとすると少々寸足らずに見えます。まあ実用上問題あるレベルでは全くありませんが。
ムーブメントはETA2892A2のCOSC認定クロノメーターが搭載されています。高価なマニュファクチュールキャリバーではありませんが、精度・信頼性ともに高いレベルで安定感のある優秀なムーブメントであることは周知の事実。後述するコストパフォーマンスに大きく寄与していると考えれば、極めて「まっとう」な選択です。
流行にまかせて「巨大」にしたり、エキセントリックなデザインに走ることなくオーソドックスなデザインながら、チタンの独特な質感にガンメタのベゼルと、ところどころに使われているステンレススティールとのコンビネーション等により、只者ではない雰囲気を醸し出しています。またシャープでエッジのきいた針やインデックスは全体的にぎゅっと引き締まった印象を与えています。文句なしにカッコいいダイバーズです。
で、価格が約35万円。防水性能をはじめとする各種ハイスペック、軽量なチタンの採用、クロノメーターの搭載等々を考慮すれば非常に優れたコストパフォーマンスです。唯一足りないのはメーカーの知名度といったところでしょうか。逆に言えば知名度の低い今こそ買い時なのかもしれませんね。
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