テーマ:時計NEWS(281)
カテゴリ:その他ブランド別 ラ行
Romain Jeromeというスイスのブランドが発表した新作トゥールビヨンです。
なにやら時計らしからぬ風貌ですが、それもそのはずこの時計には時針も分針も無く、現在時刻を表示しません!?。これを「時計」と呼んでいいのか?という疑問はさておき、どういったモノかというと... まず上下に2つ配されたトゥールビヨンがありますが、上部のキャリッジは太陽を、下のは月をかたどっており、これが12時間毎に交互に作動するという仕組みです。つまり時間を表示する代わりに昼か夜かだけを表示するという、全くもって実用性のカケラもない機能を、わざわざトゥールビヨンを2つも使って表現していることになります。 この「時計」のもう一つのハイライトは錆び付いたこ汚い(失礼!)ベゼルです。実はこれ、20世紀初頭に沈没した豪華客船タイタニック号の鋼材を使用したものです。確か昨年のバーゼルでも「Titanic-DNA」というタイタニック号の鋼材を使用した腕時計が同社から発表され、大きな話題に上っていましたねぇ。何故腕時計に古い沈没船の、しかも処女航海で沈没した縁起でもないタイタニック号の鋼材を使うのか?理解できません。 確かに今までに無い奇抜な発想の「腕時計」ではありますが「12時間毎に2個のトゥールビヨンを切り替える」というへんてこな機構以外は特筆するべきことも無さそうですし、何より時刻を表示しない(精度が殆ど意味を持たない)という時点で、機械式時計の精度向上に捧げてきた偉大な先人達の努力を、金持ち相手の「陳腐なオモチャ」にしているようで何とも言えず切ないです。(買えないくせにつべこべ言うな!と怒られそうですが^^;) 恐らくトンデモない値段が付けられ、物好きな金持ちによってすぐに完売するのでしょう。機械式時計が高価なオモチャ化している近年の悪しき潮流を象徴するかのようなこの時計、皆さんはどう思います? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.16 19:03:54
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