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テーマ:ゲーム日記(30973)
カテゴリ:ゲーム考察
「ゲーム考察」のシリーズ「入力装置」、
第2弾の今回、取り上げるのは「ファミコンのコントローラ」です。 ファミコン以前のゲーム機のコントローラで多かったのが、 「片手で方向操作、もう片手でコントローラを押さえつつボタン操作」 という形であった。 例えば、左手でコントローラを持ちつつボタンを操作し、 右手でスティックを操作する、というような感じである。 しかし、この形だと「手持ち」はもちろん、卓上に置いたとしても 安定感がなく、手の動きに「押さえる」という動作も 含めなければならないため、操作に専念しづらいのである。 実は、コントローラの使いやすさは、ボタンの押しやすさなど 「パーツの出来」はもちろんだが、それらと同等なぐらい 「しっかりホールドできる」という点も重要な要素なのである。 本来、理想のコントローラは、「本格的なジョイスティック」である。 アーケードゲーム機のジョイスティックや、 コンシューマ用のでもどっしりとした作りのジョイスティックは、 その高い安定感から手でホールドする必要がないため、 手の動きは全て操作に専念することができ、 その結果操作性が良くなるのである。 しかし、作りがしっかりしていればいるほどコストが高くつくので、 コンシューマ機に本格的なジョイスティックが 標準で付くことは、まず有り得ない (おそらく標準で付いてきたのは「ネオジオ」だけだと思われる)。 では、そんな本格的なジョイスティックとはほど遠い ファミコンのコントローラはどうだったのか、 改めて振り返ってみることにする。 形状をほぼ「板状」にし、 両手の親指で十字キーとボタンを操作することにより、 自然と両手の親指と他の指の間にコントローラを挟む形となるため、 操作すると同時に両手でしっかりとホールドすることができる。 「操作のメインが親指」というのは、それまでのゲーム機では ほとんど有り得ない形ではあったが、 両手でしっかりホールドできるということで、 不安定になりがちな「手持ち」でありながら操作性が良好だったため、 ユーザーに受け入れられるまでそれほど時間がかからなかったのは、 周知のとおりである。 また、コントローラを「板状」にすることにより、 他にも大きなメリットを生み出していた。 その一つが、「頑丈である」こと。 目立って大きい出っ張り部分がないため、多少の乱暴な扱いはもちろん、 床の上に置きっぱなしになっているのを誤って踏んでしまったとしても、 まず壊れることはない。 ファミコン発売当時、任天堂が想定していたユーザーの メインターゲットは「子供」であったため、 この「頑丈である」というのは、かなり重要であった。 そしてもう一つが、「コストがかからない」ということ。 スティックタイプだと、どうしても内部でコードを引き回す必要が あるなど、製造コストがかかってしまう部分が出てくるのだが、 板状だと、コードを引き回すことなく、1枚の基板上に 直接十字キーやボタンなどのパーツを並べるだけで済む。 こうすることによって構造が単純になり、コストを抑えることができた。 結果的にファミコンの価格を下げることに大きく貢献していたのである。 そして、ファミコンのコントローラを語る際に 決して避けては通れないのが、「ゲーム&ウォッチ」であろう。 十字キーの元祖がゲーム&ウォッチの「ドンキーコング」である、 というのは有名な話だが、それ以前にゲーム&ウォッチでは、 例えボタンを2つしか使わない場合でも、操作系統が 必ずと言っていいほど左手と右手に分かれており、 ここで既に「本体を両手でしっかり押さえつつ操作」という スタイルを確立していたのである。 ファミコンのコントローラは、十字キーはもちろん、 この「両手ホールド操作スタイル」も、ゲーム&ウォッチから 受け継がれているのではないだろうか。 ファミコンのコントローラ、今考えてみると、 「ほぼ直方体」の形状はお世辞にも手に馴染みやすいとは言えなかったし、 コードが本体に「直付け」だったのも使い勝手が悪かった。 さらには、A・Bボタンが「四角いゴム」だったせいで、 特にシューティングゲームなんかではボタンが かなり押しづらかったりなど、問題点もなくはなかった (さすがにボタンについては、程無くして 丸いプラスチックボタンへと変更されたが)。 しかし、「両手ホールド操作スタイル」を確立させ、 現在までのコンシューマ機コントローラの「礎」と なっているのは、誰もが認める所であろう。 そんな「大きな出発点」となっている、ファミコンのコントローラ。 その功績の大きさは、計り知れない・・・。 人気blogランキング、よろしければクリックを! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 18, 2008 10:14:52 PM
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