テーマ:暮らしを楽しむ(388372)
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わが家では亀を二匹飼っている。
そもそも僕は、あまり亀が好きではなかった。 なんとなく気持ち悪いし、 動きも少なく喋りもしないし、芸もない。 どうせ飼うなら熱帯魚とかの方が良いと主張した。 しかし、息子と奥様が亀を飼いたいと言い張るので、 仕方なく飼うことにした。 最初のころは、息子が餌をやり、奥様が水槽を洗っていた。 僕は同じ家に住みながら、まったく関わることはなかった。 それから、月日が流れた。 今では僕が毎日餌をやり、水槽も洗っている。 冬は部屋の中で飼っているが、夏は暖かいので 出来るだけ水槽を外に出すようにしている。 そんなある日、まだ薄暗い午前四時、 とつぜん大雨が降りだした。 激しい雨音で僕は目を覚ました。 そして、思った。 亀が危ない! 僕は急いで階段を駆け下り、リビングのガラス扉を開けた。 豪雨が部屋に飛び込んできた。 そんなことには構わず、僕は外に出た。 水槽の水かさは増し、亀が必死に泳ぎもがいていた。 僕は急いで水を捨て、水槽を抱えて部屋に入った。 全身ずぶ濡れになった僕は服を着替え、 もう少し寝ようと二階に上がった。 息子も嫁も、すやすやと眠っていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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