カテゴリ:映画 本
そのおとこは異常にがりがりだった。始まってすぐの感想。気のせいかとも思った。いや、どう見ても異常だ。進むにつれ、その男が1年間、1度も寝ていないことが分かった。そして何かに追われている。幻覚を見、いつも怯えている。
『寝れない』という事。もの凄く辛いという事を、私は知っている。果てしなく続く暗い夜 。いい事なんて思い浮かばない。最悪な事ばかりが頭の中をぐるぐる回る。寝たいのに寝れないのがこんなにも辛いとは、自分がなってみて初めて分かった。1人ぼっち。 そして、次の日も次の日も。夜が来るのが怖くなった。朝が来るのが、とても遅い。時計ばかり見てしまう。涙がでる。 心が疲れて不眠になった。心に傷が出来てしまったのに、見ないようにしていた。その結果が『眠れない』私を作ってしまった。心の奥の底の部分。暗くて寂しい部分とい毎日向き合うはめになった。 『体』は凄いと思う。シグナルのどこかしらで送ってくる。 この主人公の男は、ある罪を犯した。それを忘れようと見ないようにしていたら寝れなくなり、痩せ細って気がおかしくなっていく。最後にその罪を受け入れた時、彼は深い眠りに落ちていく。その気持ちも分かる。暗い映画だったけど、私はおもしろかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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