a piece of knitting

いよいよ上海へ戻る日になってしまった。
ゆりは昨夜から物思いにふけっていた。
上海なんか行きたくないってさ！

朝は７時半に家を出発。
慌しくてゆりは悩む暇もなし。

私は荷物が多すぎで悩み放題。
何でって重量制限３人で５０キロなのにどうしようかと・・。

父はあまりの荷物の多さにあきれるのを通り越し心配を通り越し笑いが止まらなくなっていた。
スーツケース中･大２個とキャリーケース１個・ショルダーバッグ２個とゆりのリュック・大きなバッグ１個・・・。

それに最大のお荷物はやたんとベビーカー！

高速道路のバス停までえっちらおっちらと皆で荷物を運び無事バスは空港へ出発。
４時間後空港到着。

いざチェックインカウンターへ。

恐怖の荷物の計量。

預ける荷物のスーツケースはなんとか２つで規定の５０キロにおさめたつもり。
プラス１０キロくらいはＯＫらしいと聞いたのでおまけでバッグもつけてみた。
秤は

「５７キロ」

うわっ！やばい？？

でもお姉さん何も言わないからほっ。

そしたら手荷物でばれないようにそっと持ち込もうと思ってたキャリーケースが異常に重いことを別のお姉さんに気づかれてしまった！

なんてったってゆりの本が１０冊と私の本が４冊、おまけにミシンまで入っている！
それから食品も・・。

きれいなお姉さんが冷たく一言。

「そのキャリーケースを秤に乗せてください」

私は冷や汗をかきながら乗せましたっ。

スーツケースと合わせて秤の数値は

「７０キロ」に・・・。

あ～もう絶体絶命。
何を捨てていこうかしら・・とぐるぐる瞑想にふけっている私。

お姉さんはあっちのほうで上司と何やら相談中。

「今回だけ特別に許可しますが次回からは気をつけてください」

あ～よかった！
感謝感謝です。

でもお姉さんは知らないのよ。
まだまだゆりのリュックには本１０冊など５キロ以上の荷物がつまっていることを。
私のショルダーにも５キロくらいはつまっていることを。

結局はやたんのベビーカーを合わせて８５キロくらい荷物を運んだ！

妹はお米でも持っていったのか！と首をかしげていたけど。
はやたんの粉ミルク（中国のは下痢するので必需品）７～８キロ（缶から出した）
ゆりと私の本が２６冊
ミシンが２キロ
そのほかめんつゆとかピザチーズとか天然酵母とか中国では貴重な食品。
ゆりの靴・手芸用品・夫の通販で買ったシャツ・１００円均一グッズ・・・

そもそもスーツケース３つで１５キロってのが無駄よね。

それにしてもあのお姉さん、きれいなのにこわかった。
中国のお姉さんならはやたん見て「バオベイ～！！（赤ちゃん）」って絶対あやしてくれるのに無視。（日本のお姉さんは赤ちゃんに興味ないのが普通だけど）

はやたん連れてバスの長旅ですでにぐったり、おまけに荷物が７０キロ以上あった私は冷静なお姉さんを前にしてダイエットを固く決意したのだった！
次は身も荷物もスリムになってすっと飛行機に乗ってやる！？

はやたんは初めて飛行機でずっと寝てくれたので楽勝だった。
機内食を初めてゆっくり食べられる！（といっても抱っこしたまま片手でだけど）と喜んでいたのに機内食というよりは軽食でがっかり。

飛行機は中国系だったので乗ったとたんにそこは中国。
スチュワーデスさんにニーハオとあいさつし、かかってる音楽は中国の歌。

徐々に中国モードへ切り替わり無事上海へ到着したのでありました。

空港からは迎えにきてくれた夫とタクシーで。

「はやたん～！田舎くさくなったね～！」

としきりに言っていた。