ガレノイプラン。【アジア杯最終メンバー決定】
ガーナU-23代表を4-2で退け、明後日ジャマイカ戦を迎えるガレノイのアジアカップに向けての戦い方がじょじょに見えてきた。まずガーナ戦では今までの3-5-2から4-3-3と移行し、予告どおりザンディを4バックのサイドとして起用。-----------------Talebloo-----Kia-----Aghyli----Rezaei---Zandi-----------------Nekounam---------Teymourian----Karimi-----Kazemian-----Hashemian-----Enayatiさらに中盤はネクナム、テイムリアンの2ボランチというよりキャリミを加えたドイスボランチで、3人が自由にポジションを交換し攻守のバランスをとる。バイエルンでふがいないシーズンを過ごしたキャリミだが、彼の守備力と運動量のUPは十分に代表に還元されている。同様にマハダヴィキアもハンブルクでのサイドバック経験が生きているのは言うまでもない。守備だけでなく機を熟知した攻め上がりも絶妙で攻撃にアクセントを加えた。そしてこのシステム変更によってカゼミアンが出番を得たことも大きな収穫だ。常に立ちはだかるマハダヴィキアの後塵を拝していた才気は、ガーナ戦でも見事なプレーで先制点をもたらした。エナヤティに関しては得点力こそ披露したが、左サイドからのお膳立ての悪さは明らかで、まともなクロスを供給できなかったのは改善の余地がある。むしろ得点こそ奪えなかったが前線から素晴らしいプレッシングとスピード、キープ力を見せ付けたハシェミアンはさすがというべきか。そして前述したザンディもその左足の正確なキックは最後列からも威力を発揮し、決して運動量の多いわけではない彼が、時折見せるオーバーラップも見事だった。しかし守備がお粗末だったのは明らか。もし彼が右サイドのスペシャリストと対峙すれば重大な欠点になりかねない。以上の事から、あくまで4-3-3は攻撃的なプランで基本は3-5-2でいくべきだろう。ガレノイ自身も3-5-2と4-3-3の使い分けを公言している。しかしザンディの守備が改善し、この4-3-3が完成すればその攻撃力はいかんなく発揮されそうだ。もちろんザンディと交代で入ったアサディのようなサイドのスペシャリストを据えてもいいはずだ。また中央でプレーしたレザイーとアギリが決して速さに強い選手ではないため、ザンディの穴をカヴァーしきれていないのも不安材料だ。それがガーナ戦では後半の失点につながったのだが、この場面でザンディが簡単に中央への突破を許したのと同様にお粗末なプレッシングで失点の一因になったのが後半開始と同時にキャリミと交代したモハンマド・ヌーリであった。つまり前半はキャリミ、テイムリアン、ネクナムの3人が守備面で貢献することによって、4バックの穴をふさいでいたのだ。特にザンディがオーバーラップした左サイドをキャリミはよくカヴァーしていた。そのキャリミがスタメンを外れることはまずないだろう。しかし、もし彼が怪我で戦線離脱した場合、彼と同じクオリティーの選手がベンチに居なければこのシステムは成立しない。ましてやガレノイのプランにはボランチを本職とする選手が少ないのだ。その場合はストッパーを増やし3-5-2へと戻す必要がある。またレザイーの相棒もアギリで決定なのか、もしくは現在絶好調のホセイニが入るかも注目。怪我が完治すればノスラティがファーストチョイスだろうが。また3バックならサデギにもチャンスはある。そしてGKもルードバリアンがWAFFで素晴らしい活躍を見せただけにタレブルーで決定ではなさそうだ。---------------Roudbarian------Hosseini----Agily----Rezaei---------Teymourian---Nekounam----Kia---------Karimi--------Zandi---------Hasehmian----Enayati以下がIFFがAFCに出した選手リスト。よほどの怪我がなければ1番から23番までが本大会行きの最終メンバーということになるだろう。ジャマイカ戦後に正式発表があるが、ほぼ決まりといって良さそうだ。Name of Team: I.R. IRAN Country: I.R. IRANNo. Jsy. No. Name Jsy. Name 1 RODBARIAN, Hassan H. RODBARIAN 2 MAHDAVIKIA, Mehdi M. MAHDAVIKIA 3 SADEGHI, Amirhossein A. SADEGHI 4 TIMOTIAN SAMARANI, Andranik A. TIMOTIAN 5 REZAEI, Rahman R. REZAEI 6 NEKONAM, Javad J. NEKONAM 7 ZANDI, Ferydoon F. ZANDI 8 PASHAKI, Mohammad A. KARIMI 9 HASHEMIAN KORBEKANDI, Vahid V. HASHEMIAN 10 PAKI KHATIBI, Rasoul R. KHATIBI 11 MADANCHIARDEKANI, Mehrzad M. MADANCHI 12 HOSSEINIKHOSHKEBEJARI, Seyed J. HOSSEINI 13 KAEBI, Hossein H. KAEBI 14 MOBALI, Iman I. MOBALI 15 AGHILY ANVAR, Seyed Hadi H. AGHILY 16 ENAYATI, Gholamreza G. ENAYATI 17 KAZEMIAN, Javad J. KAZEMEYAN 18 RAJABZADEH, Mehdi M. RAJABZADEH 19 SADEGHISENJANI, Ebrahim E. SADEGHISENJANI 20 NOSRATI, Mohammad M. NOSRATI 21 NORI, Mohammad M. NORI 22 TALEBLOO, Vahid V. TALEBLOO 23 ASADI, Morteza M. ASADI And these are the reserves:24 SOLEIMANI SHOJAEI, Masoud M. SHOJAEI 25 ZARE, Sattar S. ZARE 26 BADAMAKI, Gholamhossein G. BADAMAKI 27 RAHMATI, Kianoush K. RAHMATI 28 SHAKOURI DARKHANEH, Hadi H. SHAKOURI 29 ZARE ESHGHDOOST, Mazyar M. ZARE 30 RAHMATI OSGOUEI, Seyed Mehdi S. M. RAHMATI ぱっと見てモバリ、エブラヒム・サデギ、アサディ、モハンマド・ヌーリが生き残ったといえそうだ。だがガーナ戦でのヌーリの出来はあまり期待の持てるものではなかった。ガレノイが入れ替える可能性もあるだろう。そしてボランチは結局マジャール・ザレ、キアヌシュ・ラフマティを外したことでネクナム、テイムリアンの控えをモバリ、ヌーリ、エブラヒム・サデギの3人で務める事になるのだが、唯一サデギが攻守のバランスをとることに長けたベテランで、モバリやヌーリの守備に期待するのは危険だ。またサデギにしてもサイパを優勝に導いたプレーは中央や右サイドでの攻撃面での評価が高く、むしろ守備面ではダリウシュ・ヤズダニが貢献していただけに、小柄で決して対人プレーに強くない彼だけを守備的なボランチの戦力として考えるのは無理がある。マジャール・ザレはテイムリアンとのコンビネーションも確立しており、戦力としては不可欠だと思うのだが、不可解なことにイランB代表ですらアシュービ、ラフマティの控えにまわった事で、チャンスを失いつつある。果たしてボランチの入れ替えはあるのか。そしてアサディは見事にその両サイドをこなすユーティリティー性の高さと堅実性でアピールに成功したと言えそうだ。ショジャイーはキャリミの控えにモバリ、ヌーリが入ったことで最終リスト入りが厳しくなったが、ジャマイカ戦でチャンスを与えられるのだろうか。局面を打開するドリブルは必要だが、あまりガレノイの好みでないのも事実。それでも是非ジャマイカ戦で最後のチャンスを与えてもらいたい。一方、上記の背番号でハティービが10番を背負うことにファンのバッシングは絶えない。アリ・ダエイとの個人的に緊密な関係から10番を得たとの話や、ガーナ戦でのお粗末なプレーが批判に拍車をかけたのだ。しかしファンからのバッシングも涼しい顔で受け流す、厚顔無恥な図太さをもつ彼ぐらいしか、この大役を背負うことができないのも事実。決して正統な10番とは言えないが、大会で結果を出すことでファンを黙らせるしかないだろう。WAFFで優勝を飾った7人を加えたメンバーの何人かをジャマイカ戦で試すのか、フォーメーションはどちらで戦うのか、などなどアジアカップへの最終プランをいよいよジャマイカ戦で披露することになりそうだ。AFCから発表がありましたね。上記の23名で正式決定のようです。