癒えない傷
USはマサチューセッツの5人組・Winterpills。彼らの3rdアルバム「Central Chambers」を手に入れました。彼らのことは、今まで全く何も知りませんでした。ある日、相変わらず私の好みを熟知している人から、絶対好きだと思うよ、と教えてもらって、マイスペで聴いて、その人のアドバイスの的確っぷりと、バンドの音の素晴らしさに脱帽しました。ふわっとしたVo(男性と女性)の心地良さに絶妙のコーラスワーク、シンプルで主張しすぎていないのに、しっかりと耳に残る音の広がり。アコギやピアノ、スネア、スパイス的にところどころ使われているエレクトロニカの要素が幾重にも重なり合って、円心から広がっていく音が、さざなみのように打ち寄せてきます。ビターだけれど涼やかで、どこか温もりもある。不思議な音です。4曲目の「Burning Hearts」だけクレジットも違うし歌詞が載っていないので、なんだろなと思ったら、My Favoriteというバンドのカヴァー。不勉強なのでこれも全く知らず…。My Favoriteが演奏している「Burning Hearts」オリジナルもWinterpillsバージョンもどっちも良いです。彼らのサウンドの「Influence」の欄には、lack of sleepfear of deathnostalgiaillusionsruinsと書かれています。どの言葉も、彼らの音にまさに当てはまるなあと思います。こんなふうにも書かれています。 Sounds Like four weeks of rain, two days of sun, and the voice of someone you thought you had lost forever. だからやっぱりWinterpillsの音の根底には、癒えない傷とほろ苦さのようなものがあるのかな。マイスペ