彼らの第二章に異議なし
Kasabianの8th「Happenings」。もう8枚目のアルバムになるんですね。Club Footの衝撃からいったい何年経ったのかと思うと、ちょっと恐ろしいです。私が音楽と断絶していた間に、トムミがバンドを去り、サージがヴォーカルを取るようになったKasabian。大丈夫なのかなと思いつつも音を聴くこともせずにいましたが、昨年末に前作を聴いてみて、「あ、これならカサビアン大丈夫でしょ」と思って(あとでブログの記事にしたい)、今回の新譜も期待していました。そして期待は裏切られることはありませんでした。「Call」とか「How Far Will You Go」なんかはまさにKasabianらしいエレクトロでリズミカルで重低音で、ライヴでも映えそうです。でも、私が気に入ったのは、ちょっと意外に思った「Come Back To Me Around」です。ディスコチックな音がなんだかとても魅力的。すごくメロディアスで美しいなと感じる一曲です。Kasabianの曲をカッコいいと思うことはあっても、美しいという感想を持ったことはあまりなかったんですが、この曲は美しい。詞も割とロマンチックな雰囲気で、それまで彼らの音を雰囲気だけで聴いていた私は、深く反省しております。その流れでいうと、「Darkest Lullaby」もそうなのかな。詞はすごく沈痛だし音はメロウだし…でもしっかりKasabianらしいダークなリズムが刻まれているのが、カッコ美しい。ラストナンバーの「Algorithms」も、これ本当にKasabianですか?と思ってしまいましたが、美しさ、優しさ、荘厳さが一気に押し寄せてきて、これライヴで聴いたら泣きそうです。力強いコーラスがまるで賛歌です。Kasabianで泣く日が来るとは思いませんでしたが、これは泣くと思う。Kasabianの音楽は、「踊れてトリップできて合唱できる激ロック」と勝手に決めている私ですが、この1枚はまさにそれでした。トムミがいなくても、彼らは大丈夫(そりゃあいたほうが良かったけど)。改めてそれを感じたアルバムです。10月には久しぶりの単独来日公演があります!もちろんチケット取りました。楽しみです。