ぶっとびカルト時代劇!★「真田風雲録」
その昔、東映が鳴り物入りで公開したものの、あまりにぶっとんだ設定やストーリー展開ゆえ、正統派時代劇ファンからの猛烈な怒りを買い、わずか5日で上映打ち切りの憂き目を見たけれど、後年、その桁はずれのぶっとび度が、カルト映画ファンからの支持を徐々に受け、今ではカルト映画の名作として語られている「真田風雲録」('63年)‥‥【中古】 真田風雲録 /中村錦之助,ジェリー・藤尾,ミッキー・カーチス,加藤泰(監督),福田善之(原作、脚本),林光(音楽) 【中古】afb猿飛佐助、霧隠才蔵など、かの有名な真田十勇士のお話なのですが、まず主人公佐助(中村錦之助)が、人の心を読んだり、透明人間になれたりするエスパーで、才蔵はミニスカ(?)に網タイツのエロかっこいいギャル(渡辺美佐子)、由利鎌之助(ミッキー・カーチス)に至っては、南蛮風の突飛な衣装で、ぎたある(要するにギターね)を弾き、それにあわせて、かわうその六(ジェリー藤尾)がロカビリーを歌うといった、登場人物からして、時代考証完全無視のぶっとびようです。真田幸村(千秋実)は、常日頃から「かっこよく死にたい」と呟いてたにもかかわらず、戦場でよろけたはずみに、討ち死にした侍が手にしていた槍に刺し貫かれて、最期の言葉は「かっこ悪う~‥‥」。千姫はバカギャル度全開、秀頼は超マザコン、淀君は過保護ママと、もうどうしようもないです。きわめつけは、大阪夏の陣の休戦中に、戦士たちがその頃はやりだったゴーゴー(完全に死語)を踊り狂い、それに淀君が、「皆さん何です、汚らわしい。歌舞というのは、こういうものです!」と、着物姿の女性聖歌隊員がしずしずを現れ、聖歌らしきものを熱唱する場面。「何じゃこりゃあ?」な場面が次々と破天荒に展開され、あまりのおバカ度に、中盤まで開いた口がふさがらなかったモイラですが、「おバカもここまで極めれば名作なんじゃないか‥‥?」という思いが、じわじわとわきあがってきました。アンビリーバブルなことに、監督は重厚な時代劇や任侠映画で知られる名匠・加藤泰。脚本は、これまた名匠の福田善之、小野竜之介、神波史男。いずれも、構成のしっかりした見ごたえのある娯楽映画をお得意とするお歴々。う~む‥‥しっかりした映画を作れるからこそ、ぶっとんだ映画も面白く作れるんですよね。★もっと加藤泰監督!★【中古】 怪談 お岩の亡霊 /加藤泰(監督、脚本),若山富三郎,桜町弘子 【中古】afb【中古】 陰獣 江戸川乱歩 /あおい輝彦,香山美子,川津祐介,加藤泰(監督、脚本),江戸川乱歩(原作),鏑木創(音楽) 【中古】afb【中古】 花と龍 /加藤泰(監督、脚本),三島与四治(制作),火野葦平(原作),美空ひばり(主題歌),渡哲也(玉井金五郎),香山美子(玉井マン),竹脇無我(玉井勝則),石 【中古】afb【中古】 幕末残酷物語 /加藤泰(監督),国弘威雄(脚本),大川博(製作),林光(音楽),大川橋蔵,河原崎長一郎,藤純子,大友柳太朗 【中古】afbきのうの「セリフで当てよう、映画の題名!洋画篇」の正解は、以下の通りです。Q1 「ある愛の詩」Q2 「サンセット大通り」Q3 「スタンド・バイ・ミー」Q4 「気狂いピエロ」(ラストのナレーション)Q5 「ガンジー」Q6 「風と共に去りぬ」Q7 「オズの魔法使い」Q8 「市民ケーン」Q9 「燃えよドラゴン」Q10 「天使の涙」にほんブログ村