カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
ファンタジーといえば、ハリウッドのディズニー映画や、日本の宮崎駿監督のアニメを連想する方が多いでしょうが、
これらはいわゆる万人受けのするファンタジー。 きょうご紹介するイギリスのファンタジー映画は、キャラクターのあまりのユニークさ、 とてつもなく奇想天外なストーリー展開から、万人受けするとは言いがたいけど、 カルトムービーファンからは結構支持されている作品です。 その名も‥‥ 「バンデットQ」!('81年) 11歳のケビン少年の寝室にある夜、古式ゆかしき身なりの騎士が壁を突き抜けて出現しては消え、 続いて怪しげな6人の小人たちが現れた。 小人たちは創造主に仕える身だったが、その任務に嫌気がさし、 時空を自由に突き抜けられる穴を示す地図を手に、 いろいろな時代へ行き交い、泥棒をはたらいている最中だった。 しかし小人たちは怒った創造主に見つけられ、ケビンは彼らとともに時空を超えた旅をする羽目に‥‥ ‥‥とまあ、字面だけだと、いかにもありがちなファンタジーみたいですが、 ところがどっこい、まず少年を不思議の旅に誘う小人たちのルックスが、かなりキモい! その上、性格もあんまりよくありません。何せ盗賊団ですからね。 でも、なんか憎めないんですよね。 で、ケビン少年と小人たちは、いろいろな時代に飛ぶわけですが、 背が低いことにコンプレックスを抱くナポレオンに謁見したり、 紀元前のギリシャに飛んで、アガメムノン王(ショーン・コネリー!)を助けたり、 いろいろ危ない目にあって、やれやれと乗り込んだ客船が、氷山にぶつかる直前のタイタニック号だったり。 果てしなくめちゃくちゃで、結構皮肉な展開です。意地悪好きな英国人のなせる業ですね。 着目すべきは、歴史ネタが超面白いことです。 西洋史のヒーローたちを、シニカルにおちょくっています。 それもそのはず。監督はブリティッシュ・ヒューモアでおなじみモンティ・パイソンの一員・テリー・ギリアムなのです。 同じモンティのジョン・クリーズはロビン・フッド役、やはりモンティのマイケル・ペイリンも、出演しています。 そして制作総指揮と音楽は、元ビートルズのジョージ・ハリスン。 ♪オ・ラ・イ・ナ・エ‥‥の主題歌、印象に残っています。 普通の(?)ファンタジーに食傷気味の方には、ぜひおすすめです! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 11, 2008 10:59:48 PM
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