カテゴリ:素晴らしき銀幕のバイプレイヤーたち
またひとつ、日本映画史に輝く大きな星が消えました。
佐藤慶サン‥‥残念です。 無類の映画好きだった亡き母は、テレビで佐藤慶サンを見るたびに言ってましたね。 「ワルになりきれないダメなワルを演じたらピカイチなのが、蓮ちゃん(石橋蓮司)だけど、 頭の切れる冷酷なワルを演じたらピカイチなのは、佐藤慶サン」だと。 モイラもまったくその通りだと思いました。 佐藤サンが演じた冷酷非道な悪役は、たっくさんありますが、 モイラが特に印象に残っているものを挙げますね。 まず、大島渚監督作品「青春残酷物語」('60年 松竹)の、凶暴なヤクザ。 次に、「武士道残酷物語」('63年 東映)の、 「直訴をした百姓たちを、みせしめにノコギリ引きの刑に処すべき」と、殿様に進言する血も涙もない家臣。 「薔薇の標的」('80年)の 麻薬組織の不気味なことこの上ない大ボス。 佐藤サンは小松方正サン、小池朝雄サン(どちらも既に故人ですね。寂しい‥‥)のような アクの強い個性派俳優といった側面は、あまり感じられませんでした。 むしろ無機的で、それだけに底知れない薄気味悪さをかもし出せる役者でした。 悪役のみならず、学者のような知的な役(「太陽を盗んだ男」の物理学者)や、 コミカルな役も得意としていました。 井上ひさし氏原作のドラマ「国語元年」の、会津弁丸出しの元会津武士の強盗役、 伝説の大カルト時代劇「真田風雲録」('63年 東映)の、 一見冷酷だけど実に間抜けな死に方をする家老役など‥‥ そうそう、こまつ座の舞台「イーハトーボの劇列車」でも、一人二役か三役をこなし、 「エスペラント語の歌」みたいなものを、主役と踊りながら披露していましたね。 「いかにも悪役」みたいな風貌とは違うから、 役柄も幅広かったんでしょうね。 ああ、しかし‥‥残念です。本当に! ご冥福をお祈り申し上げます。 送料無料!朗読CD2枚組西郷札松本清張作佐藤慶朗読 佐藤慶(朗読)/日本国憲法-全文-朗読CD 白日夢(81年)/佐藤慶[DVD]【返品種別A】 [1971年ATG:DVDは廃盤]儀式 THE CEREMONY●監督:大島渚//河原崎健三/賀来敦子/佐藤慶 【中古】(ビデオ/VHS) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[素晴らしき銀幕のバイプレイヤーたち] カテゴリの最新記事
|
|