カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
日活アクションの「第三の男」と呼ばれ、
トニーの愛称で親しまれた赤木圭一郎‥‥ 【送料無料】赤木圭一郎 / 日活映画音楽集: スタアシリーズ 【CD】 今夜はそんな彼がボクサー役に挑んだ映画を、ご紹介いたします。 初DVD化!815★日活映画傑作選★赤木圭一郎「打倒」DVD新品★ 高野昭(赤木圭一郎)は、京南大学工科の学生で、運動神経抜群。 アメフト部とボクシング部をかけもちしていた。 そんな昭に眼をつけたのが、元チャンプで、腕の立つ新人を探していたボクシングジム会長の野中(大坂志郎)。 昭はエンジニアの兄・雄介(二谷英明)とともに、亡父の意志を継ぐために、 専攻中の電子工学の道を進むことを理由に、野中のスカウトを断った。 だがそんな時、雄介が愚連隊に襲われて大怪我をし‥‥ 全篇、トニーの野性味がむき出しになっています。 拳銃使いのトニーもかっこいいけど、ボクサー姿の彼もまたかっこいい! なんたって、水泳で鍛えた逆三角形の肉体美ですからね! 宍戸錠サンに言わせると、意外にも彼はさほぼ運動神経の良い方じゃなかったそうですが、 役者という仕事には、生真面目にぶつかっていたそうです。 だから乱闘シーンはいつでも本気。 この作品の試合場面も、本気でボクシングに取り組み、 撮影中に本気でチャンプ役に殴られ、三度も脳震盪を起こしたとか‥‥ 本作品は基本「浪花節」ですね。兄弟ものというか‥‥ 日活アクションらしい無国籍的なところは、全然といっていいほどありませんでした。 もう少し浪花節を削ったら、もっと面白くなっただろうかとも思いました。 しかし、高野昭は罪な男ですよ。 文武両道の上、並外れた美貌。 おまけにお兄様思いという優しい性格。 これじゃ二人の女(稲垣美穂子、和田悦子)を泣かせるわけです。 もしモイラが同じ大学で学んでて、彼のような男性が先輩か同級生にいたら、 ただただハートをときめかせるだけで、自分が美貌に恵まれぬゆえに、すげなくフラれるのがこわくて、 告白どころか、口をきく、否、近づくことさえ出来なかったでしょう‥‥ キャスティングがこれまたすごい! あまり似合わなかったけど、飲んだくれのスポーツライター中原に岡田眞澄、 昭の叔父役に殿山泰司。 あと、佐藤慶、初井言栄、山岡久乃、高品格、浜村純といった、 そうそうたる顔ぶれですからね。 これであと、小池朝雄が出ていれば、もうすごすぎる! でもそのぶん、二人のヒロイン役にあまりお金をかけられなかったようですね。 わけても、野中の姪で、昭と同じ大学に通う女子学生のひろ子役の和田悦子は 美人でもなきゃ、妖艶でもないのに、ニンフぶってて少々うんざり。 もう一人のヒロイン・稲垣美穂子は清純派を気取ってたけど、香川京子のできそこないみたいで、これも今ひとつ。 浅丘ルリ子とまではいかなくても、もうちょっと他にいなかったのかなあと思います。 監督は「男の怒りをぶちまけろ」「夕陽の丘」「手紙」の松尾昭典氏。 宍戸錠サンの弟の故・郷英治サン(ちあきなおみさんの旦那様)が、宍戸英治の名でボクサー役で出演しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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