カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
いわゆる不倫の恋を題材にした映画は、正直もう食傷気味とおっしゃる方、
この映画は、そんな方々の期待を裏切るほどに怖いです。 1991年の、その名も「略奪愛」! 【中古】美品! 略奪愛/黒木瞳DVD/邦画 田舎の魚市場で働く妙子(黒木瞳)は、母が持ちかけてきた縁談が気に食わず 高校時代の先輩・由美子(萬田久子)を頼って上京。 ほどなく由美子の婚約者・康夫(古尾谷雅人)に恋心を抱き‥‥ 妙子は康夫にボイスチェンジャーを使って、いやがらせの電話をかけたり 由美子と康夫が暮らすスイートホームを夜中、望遠鏡で覗いたりと、 それはもう不倫の恋に狂った女全開モードで、 執拗に康夫のまわりをうろうろする恐ろしい女なのですが、 そこは黒木瞳が元々持ち合わせている清楚な雰囲気ゆえなのか、 許されぬ恋に狂えば狂うほど、逆に美しくなってゆくんですよね。 そこがまた、この妙子という女の怖さなのですが。 恋仇の由美子役の萬田久子も、いい演技をしていました。 夫の裏切り行為を妙子の口から聞かされて、半狂乱になるシーンなどは 思わず息を呑みましたね。 モイラはそれまで、萬田久子を大根役者と思っていたのですが、 この映画で彼女を見直しました。 嫉妬に狂い、「自分こそが妻の座に座るにふさわしい女」と思い込む女の醜さと、 均整のとれたのびやかな水着姿や裸身の美しさのコントラストが、 「魔性の女」の匂いを映画全篇に漂わせていました。 それにしても、逃げ腰の既婚男を執拗に追い回す女って、本当に怖い! 怖さと美しさ満開の秀作です。 ほんの少ししか出ていませんが、妙子の母親役の小川真由美も良い味を出していました。 モイラの安納芋のお店はこちらです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 16, 2012 11:24:47 PM
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