カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
今日ご紹介するのは、日活ロマンポルノの異色作…… 田中登監督、いど・あきお脚本の こちらの作品でございます! 大阪は西成のあいりん地区にある、旧赤線街…… 19歳のトメ(芹明香)は、そんな街で春をひさぐ娼婦。 トメの母よね(花柳幻舟)も、齢四十を超えているが、現役の娼婦。 そしてトメの弟・実夫(夢村四郎)は、重い知的障害と身体障害で、 いつも家の中を、「あう、あう…」とあえぎながら這いまわっている。 そんな日本の「最底辺」に生きる人たちの生きざまを 田中登監督が、モノクロ映像のドキュメンタリータッチで、描いております。 いつもどこか投げやりで、かったるそうで太々しいけど、 知的障害の弟には優しいトメを、 芹明香がそれは上手に演じてましたね。 母親のよねを演じた花柳幻舟も、存在感抜群でした。 四十過ぎて、お腹に客の子どもを宿してしまって 娘のトメに中絶費用を用立ててほしいと頼むシーン、 モイラ、鮮明に覚えてます。 よね「子ども堕ろさな、おっさん(自分の旦那のこと)に捨てられるんやぞ」 トメ「捨てられえ捨てられえ! 捨てられて、実夫みたいに動けんようになったらええんや!!昔、うちらをどこぞの路地で産んだように産めえ!!」 ……と、まあこんなやりとりだったと思います。 芹明香って、今、老人介護施設で働いているとか どこかでスナックだかバーだかと経営しているって噂があるけど、 本当のところはどうなんでしょうね……気になります。 花柳幻舟は、小学校中退の学歴しかなかったけど、頑張って放送大学を卒業したとか…… いど・あきおのシナリオが、とにかく本当に秀逸でした。 モノクロだけど、今観ても新鮮な一作ですよ。 ぜひ一度、ご覧あれ…… にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 20, 2020 07:59:41 PM
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