カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
昨日、大林宣彦監督が、肺がんで亡くなりました。享年82。 本当に残念です。素晴らしい青春映画等をたくさん撮った監督なのに…… 今宵は大林監督を偲んで、この名画をお届けいたします。 広島県尾道市の公立中学に通う斉藤一夫(尾美としのり)は、明るい元気な男の子。 そんな一夫のクラスに、斉藤一美(小林聡美)という転校生の女の子がやってきた。 一美はかつて一夫の家の近所に住んでいた、いわば一夫の幼馴染。 そんな二人は、ちょっとした口論がきっかけで、 学校近くの神社の石段を、一緒に転げ落ちてしまった。 その次の瞬間、二人の身体と心は入れ替わってしまっていた。 つまり、一美の身体には一夫の心が、一夫の身体には一美の心が入ってしまったのだった……! いわゆる尾道三部作の、記念すべき第一作です。 中学三年生の男の子と女の子の心と身体が入れ替わり、 二人が大いに当惑し、時に絶望しつつも、 いつしか二人の間に深い絆が出来、共に励まし合う姿が 観客の心を大いに揺さぶりましたね。 原作は山中恒の「おれがあいつであいつがおれで」。 シナリオライターの剣持亘氏(既に故人)が、この児童文学小説を読んで感銘を受け、 大林監督に企画を持ち込んだそうですね。 オーディションに合格した小林聡美が、半泣きの顔で大林監督に指四本を立て 「これだけなんですね?」と、胸を見せる回数の念を押したというエピソードがあります。 尾美としのりも上手に「女の子」を演じていましたが、 小林聡美はそれより上手に「男の子」を演じていましたね。 モイラ、劇場で観ていて舌を巻いたもんです。 この映画で、尾美としのりと小林聡美は、日本アカデミー賞新人俳優賞に輝きました。 当然だと思いましたね。 初々しい新人二人の脇は、佐藤允、樹木希林、入江若葉、志穂美悦子などのベテランが務め、 それぞれ皆、良い芝居をしていました。 何度観ても面白く、ちょっぴり切ない名画です。 未見の方々はぜひご覧あれ! にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 11, 2020 11:06:03 PM
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