カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
今宵は、「社会主義リアリズム」の傑作と呼ばれた ルイス・ブニュエル監督作品・「忘れられた人々」を、ご紹介します! メキシコ・シティの貧民街…… そこの子ども達は、ろくに教育も受けられず、 喧嘩、カツアゲ、盗み等、グレて暴れまわるばかり…… そんな時、グレた少年達のボス格・ハイボ(ロベルト・コボ)が 感化院を脱走して、貧民街に舞い戻って来た。 ハイボは、自分を感化院に送り込んだのは、 同じ不良仲間のフリアン(ハビエル・アメスクア)の密告によるものだと思い、 フリアンをひどい目にあわせようとしていた。 一方、同じ不良仲間のペドロ(アルフォンソ・メヒア)には、 まだ女ざかりの美しい母と、大勢の弟と妹がいた。 不良だけれど、根は優しく…弟妹思いのペドロは、 ハイボに半ば脅されてフリアンを呼び出させられ、 フリアンはハイボに無惨に殺された……! やがて警察が動き出した時、ハイボはフリアン殺しの唯一の目撃者であるペドロを脅し、 彼の口を封じるのだが…… ハイボを筆頭とする不良少年達のワルぶりが、もうハンパじゃないんですよね。 何しろ、音楽と物乞いで細々と生計を立てている盲目の老人に、集団で襲いかかり、 ボコボコにした挙句、老人が貯めたお金を奪おうとするのだから凄まじい! ボスのハイボに至っては、仲間のペドロの母と強引に性関係を結ぶわ、 人を平気で殺すわと、もうやりたい放題のし放題……! そんな蛮行がモノクロームの映像で描かれてるもんだから、 これまたリアリティ満点なんですよ! ルイス・ブニュエル監督といえば、超シュールな「アンダルシアの犬」を まず第一に挙げる映画ファンが多いけど、 モイラはまず第一に、この「忘れられた人々」を挙げますね! ブニュエル監督作品の中では、これがいちばん好きです♪ この作品は、第4回カンヌ国際映画祭で、監督賞に輝いています。 後味は決してよくないけど、見ごたえのある一作ですよ~ にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 23, 2022 09:37:19 AM
コメント(0) | コメントを書く
[独断と偏見に満ちた映画評] カテゴリの最新記事
|
|