カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
今夜お届けする名画は、死刑制度の是非について深く考えさせられた チェ・ジンホ監督、キム・ヨンオク脚本の「執行者」でございます。 【中古】執行者 [DVD] ソウル刑務所の新人刑務官オ・ジェギョン(ユン・ゲサン)は、 赴任の初日から、収監中の猛者どもによってたかってからかわれ、困惑していた。 そんなジェギョンに、先輩刑務官のペ・ジョンホ(チョ・ジェヒョン)は、 「けだものは自分より強い者には歯向かわない。もっと強気でいろ!」と、 刑務官としての心得を一つ一つ叩きこんだ。 ソウル刑務所には死刑囚もいて、 定年間近のキム刑務官(パク・イナン)は、 かつて強盗の果てに3人もの人を殺したが、今やその罪を深く悔やみ、 ひたすらキリストに祈りを捧げる老死刑囚イ・ソンファン(キム・ジェゴン)と 仲良く将棋をさしていた。 死刑制度があるにはあるが、1997年12月30日の死刑執行以降は 死刑囚が一人も殺されていない韓国は、 事実上の死刑廃止国家になっていた。 ところがある日、女性12人を無惨に殺したチャン・ヨンドゥ(チョ・ソンハ)の死刑判決が出た直後、 当局はソウル刑務所に、チャン・ヨンドゥとイ・ソンファン、他1人、計3人の死刑執行を命じた。 ジェギョンやキム達、殆どの刑務官は突然の死刑復活に驚き、戸惑い、恐怖に震えるが、 ジョンホだけは強気に出て、自ら3人の死刑執行をとり行うと言った。 そして、ジェギョンも死刑執行役に命じられてしまった。 そんな矢先、彼はつきあっていた恋人ウンジュ(チャ・スヨン)から、 「あなたの子どもを身ごもった」と言われるのだった…… モイラはこの映画を、ソウル観光中に、新村(シンチョン)のシネコンで 何の予備知識もないまま、夫と二人で観ました。 韓国語の台詞は6割程度しか聴き取れませんでしたが、 ストーリー展開はよくわかりました。 観終わった感想……「ああ、重すぎるテーマの映画観ちゃった……(T_T)」 夫も言ってました。「もっと屈託のない映画が観たかった」と…… のちに、この映画がDVD化された直後、速攻TSUTAYAに足を運んでレンタルし、 今度は日本語字幕つきで観たのです。 で、わからなかった台詞の部分が、殆ど全部わかるようになりました。 サイコパスのチャンの処刑シーンが、実に残虐そのものでしたね。 (未見の方のために詳細は書きませんが) 韓国の処刑方法は、日本と同じ(今どき)絞首。 今しも処刑されようというチャンが放った皮肉たっぷりの台詞が、今も頭にこびりついてます。 「俺はもう誰も殺せなくなる。でもお前達(刑務官)は殺し続けるんだ!」 ……で、死刑の底知れぬ残虐性を体で知ったジョンホは、精神を病んでしまい、 かつて何人もの死刑囚をあの世に送ったキム刑務官は、定年を間近に辞職し、 主人公のジェギョンは、恋人ウンジュに去られてしまいます。 日本では凶悪事件が起こると、すぐさま世論が死刑を支持し、 巷の人々は言います。 「凶悪犯なんか更生の余地がないんだから、どんどん死刑にしてしまえ!」と。 でも、人を殺すのが悪ならば、死刑という「国家による殺人行為」もまた悪だと言えるでしょう。 それに、死刑には必ずそれを執行する人達がいるんです。 その人達の激しい苦悩や葛藤、罪悪感を想像できずして、 安易に「死刑賛成」を叫んでいいものなのか…… それに何より、裁判官も人間なのだから、間違った判決を下す可能性がある…… その判決がもし「死刑」で、冤罪だとしたら……??? 考えるだけでも、ぞっとしますね…… モイラははっきり言って、死刑には賛成できません。 新品北米版DVD!【絞死刑】<大島渚監督作品> 【中古】DVD▼13階段▽レンタル落ち 【VHSです】さらば、わが友 実録大物死刑囚たち [監督:中島貞夫][磯部勉]|中古ビデオ【中古】【ポイント10倍♪9/4(金)20時〜9/28(月)10時迄】 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 22, 2020 02:39:55 AM
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