カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
皆様は、「ミッション・バラバ」という集団をご存じですか? メンバー全員が元ヤクザという、キリスト教(プロテスタント)の伝道集団です。 今夜はその「ミッション・バラバ」をモデルにした映画 「親分はイエス様」をご紹介します! 暴力団山政会の幹部・木原勇次(渡瀬恒彦)は、中森組幹部・島俊夫(奥田瑛二)と火花を散らせていた。 ある日、双方の組の間で激しい抗争が起こり、 勇次と島はそれぞれの組長から、しばらく東京を離れるように言われた。 そんな勇次の身を案じるのは、彼の韓国人妻・ソンエ(ナ・ヨンヒ)。 ソンエは敬虔なクリスチャンで、勇次がいつかきっとヤクザの世界から足を洗うと信じていた。 しかし勇次は、逃亡先の大阪でクスりに溺れ、心身ともにボロボロになり…… 信仰によって、人はいくらでも変わることができる、 神の無限の愛と罪の赦しによって、人はいくらでもやり直しができるというのが、 この映画のテーマです。 ヤクザの勇次は、血の抗争に明け暮れる裏社会で生きることに、ほとほと疲れ果て、 クスリで朦朧とした意識のまま、大阪の街をさまよい歩き、 たまたま目に飛び込んできた教会の十字架に吸い寄せられるように礼拝堂に入り、 十字架の前で気を失い、牧師に助けられるのです。 そして、妻のソンエに導かれ、教会の日曜礼拝に出席してみたら、 元ヤクザだという志田徹也(渡辺裕之)という男が、 ヤクザの時の自分がどれほど汚い人間だったかという証しをします。 「元ヤクザ」と聞いただけで嫌悪感を露わにして、礼拝堂から立ち去る信者もいますが、 勇次は志田の証しに心の底から感動し、 「贖罪のために、十字架を担いで日本列島を縦断したい!」という彼の意思に打たれます。 そして、ヤクザ時代の余罪によって逮捕・拘留されてしまう志田に代わって、 自分が十字架を背負って、日本を縦断しようと決意するのです……! 社会のはみだし者たちの友となり、彼らを救いの道に導いたキリスト・イエス…… 十字架につけられ、殺されることで、世のすべての人の罪を背負い、赦したイエス…… 勇次はそんなイエスを親分とあがめ、嬉々として重い十字架を背負い、日本列島を縦断します。 その喜びに満ちた勇次の顔が忘れられませんね。 ガッツ石松、誠直也、渡辺哲、中村嘉葎雄、ミッキー・カーチス、 鹿内孝、佐原健二、片桐竜次といった、それぞれ個性的な脇役陣も いい味を出していました。 実をいうと、モイラがキリスト者になった要因のひとつは、 「ミッション・バラバ」の活動なのです。 モイラが今は亡き母の病気(アルツハイマー病)でひどく悩み、 うつ病を発症してしまった時、 たまたま町中で、背中一面に入れ墨を入れた元ヤクザたちが、 それはもう楽しそうにイエスを賛美し、歌う姿を見て、 「今まで自分が見聞きしてきた宗教は、どれも胡散臭かった。でも、これは本物かもしれない……!」 そう思って、「ミッション・バラバ」を率いる宣教師・アーサー・ホーランド師のいる成増教会に通い出し、 気がつけばミレニアムの年に、亡母と共に洗礼を受けていたんです。 今は別の教会に通っていますが、信仰心は揺るいでいません。 「親分はイエス様」は、神の無限の愛の大きさを再確認させてくれた映画でしたね。 監督は、「約束」「旅の重さ」の斎藤畊一…… 脚本は、「名もなく貧しく美しく」「恍惚の人」の松山善三です。 にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 14, 2023 08:50:19 AM
コメント(0) | コメントを書く
[独断と偏見に満ちた映画評] カテゴリの最新記事
|
|