カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
今宵は、小池一雄原作・小島剛夕作画の大ヒット劇画の映画化作品 「子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる」を、ご紹介いたします。 子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる<東宝DVD名作セレクション>/若山富三郎[DVD]【返品種別A】 幼子を乗せた箱車に、「子を貸し腕貸しつかまつる」と書かれた旗指物をたなびかせて 街道を行く一人の浪人(若山富三郎)…… その浪人こそ、「一殺五百両」で人を斬る凄腕の刺客、人呼んで子連れ狼、 元公儀介錯人・拝一刀だった。 その拝一刀は二年前、公儀介錯人の役職を彼から奪うため、 妻あざみをはじめとした拝一族を、一子大五郎(富川晶宏)を除いて皆殺しにした挙句、 「徳川幕府への反逆者」という汚名を着せた柳生一族への恨みを募らせていた。 そんな一刀に、殺しの依頼が来た。 依頼者は小山田藩江戸家老の市毛刑部(内藤武敏)で、 世嗣暗殺を企てている国家老杉戸監物(内田朝雄)一味を、皆殺しにしてほしいとのことだった。 その一味が、山奥の郷森宿という湯治場に身を潜めていると聞いて 一刀親子は早速、その湯治場に足を踏み入れるのだが、 そこは、ならず者たちが支配している地獄のような場所だった…… 正直言ってモイラは、大学で映画を学ぶ前は、 「子連れ狼」といえば、テレビドラマ版の萬屋錦之介を連想しておりまして、 若山富三郎は、ヴィジュアル的に小島剛夕描く拝一刀にはほど遠いと思ってました。 だから名画座でこの映画が上映されていても、しばらくは無視しておりました。 けれど、学友たちがあまりにもこの映画を「すごい!」「強烈だ!」と誉めそやすうえに、 監督がモイラの大好きな大映作品「釈迦」「大魔神怒る」の三隅研次なので、 それなら観てみようかなと思って、名画座に出向いてみたら…… 大当たりでした! いやあ、殺陣のすごいこと、迫力満点なこと……! ひとたび若山一刀が刀を抜くや、 相手の首がばさっとはねられるわ、血しぶきはビューッと飛ぶわ、両脚は地についたままばっさり斬られるわ…… ここまでリアルな生々しい殺陣は、テレビドラマでは見せられません。 萬屋錦之介も殺陣が非常に上手でしたが、若山氏も負けてはいませんね。 モイラ、最初は若山一刀の太った体形が気になってたんですが、 彼の動きの素早さと巧みな芝居を見て、気にならなくなりました。 湯治場でならず者どもに、衆人環視の中で一刀とまぐわいをしろと言われる 夜鷹のお仙役の真山知子(故蜷川幸雄氏の妻)も 惜しげもなく美しい裸体をさらし、味があってよかったです。 湯治場の男客が、人前でお仙をまぐわった一刀のことを 「所詮は命が惜しくてやったんだ。侍の風上にも置けねえ」と悪態をつくや、 「おだまり!それじゃ、てめえのせがれに訊いてみな。命が惜しくて震えてる時に、ちゃーんと女が抱けるかい⁈」 と、ピシャリとやり返すシーンは見事でしたね。 この映画「子連れ狼」は、若山氏の実弟・勝新太郎の尽力でシリーズ化されるのですが、 アメリカでも、"Shogun Assassin"という題名で大人気を呼び、 特にかのクエンティン・タランティーノが絶賛したことは、あまりにも有名です。 脚本は原作者でもある小池一雄。 回想シーンをうまく使ったシナリオを書いてます。 未見の方は、今すぐお近くのレンタル店にGO!ですね(もっとも置いてあるお店は少ないようですが)……! 子連れ狼 三途の川の乳母車<東宝DVD名作セレクション>/若山富三郎[DVD]【返品種別A】 子連れ狼 死に風に向う乳母車<東宝DVD名作セレクション>/若山富三郎[DVD]【返品種別A】 子連れ狼 親の心子の心<東宝DVD名作セレクション>/若山富三郎[DVD]【返品種別A】 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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