1082308
HOME \| DIARY \| PROFILE	【フォローする】【ログイン】

★モイラの名画座★

【毎日開催】

15記事にいいね！で1ポイント

10秒滞在

いいね! --/--

次の日記を探す

おめでとうございます！
ミッションを達成しました。

※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。

< 新しい記事

新着記事一覧(全1084件)

過去の記事 >

Oct 23, 2020

美しき男の友情★「デルス・ウザーラ」（1975年　日本・ソ連合作）

カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評

こんばんは、映画狂のモイラでございます。

今宵は、わが国が世界に誇る巨匠・黒澤明監督が旧ソ連で撮った
「デルス・ウザーラ」をご紹介いたします。

デルス・ウザーラ/黒澤明監督作品【中古】【邦画】中古DVD

ロシア人の探検家ウラディミール・アルセーニエフ（ユーリー・ソローミン）は、
当時ロシアにとって地図上の空白地帯だったシホテ・アリン地方の地図製作の命を政府から受け、
探検隊を率いて、入り組んだ深い森林地帯を苦心しながら歩いていた時、
先住民ゴリド人の猟師デルス・ウザーラ（マクシム・ムンズク）と、偶然出会った。
シベリアの山で寝起きし、川の水を飲み、クロテンを捕ることだけが生き甲斐だという
素朴な生き方をしているデルスに、アルセーニエフは惚れ込み、
彼に探検のガイドを頼んだ。
探検中、探検隊の面々が見つけられなかった虎の足跡を見つけたり、
木の枝で即席の小屋を作ったりするデルスの知恵に、アルセーニエフは感嘆し、
ますます彼に畏敬の念を抱き、互いに友情を深めていくのだが……

モイラはこの映画、封切り直後にロードショーで観たのですが、
それまで、旧ソ連に虎がいることや、白人以外の人種が住んでいることなど、
全く知らなかったので、スクリーンを観ながら大いに驚いた記憶があります。
何より圧倒されたのは、シベリアのタイガ（森林）の奥深さです。
そこでの撮影は困難を極め、1年近くかかったそうな……

デルスが太陽を指さして、「あれ、一番偉い人。あれが死ねば、わしらも死ぬ」、
次に月を指さして、「あれ、二番めに偉い人」と言うのが、非常に印象に残っていますね。
無学だけれど自然の厳しさを肌で知っていて、何より素朴で逞しいデルスに
モイラも敬意を示しました。

原作はウラディミール・アルセーニエフ著の「デルス・ウザラ」。
黒澤氏はこの原作を戦前の助監督時代に読んで、深い感銘を受け、
「将来、絶対に映画化したい！」と願ったそうです。
で、念願叶って映画化がほぼ決定した時、
デルス役に三船敏郎を起用しようとしたそうです。
三船氏も乗り気でしたが、1年以上を要する撮影期間ではスケジュール調整がきかず、
旧ソ連の舞台俳優マクシム・ムンズクを起用したとか……

モイラ、世界のミフネのデルス・ウザーラが見たかったなあ！！

この映画は、アカデミー賞外国語映画賞や、
モスクワ国際映画祭で金賞と国際映画批評家連盟賞を受賞しています。

観てぜ～ったいに損のない名作ですよ！！

★世界のクロサワ！★