カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます♪
今宵お届けするのは、高倉健主演の「夜叉」でございます。 背中一面に彫られた紅葉と美しい女夜叉の入れ墨から、 大阪はミナミ(大阪市中央区、浪速区にまたがる繁華街)で名をはせたヤクザの修治(高倉健)。 彼は覚醒剤でのシノギに嫌気がさしてヤクザをやめ、 若狭湾に面した小さな漁師町で猟師として働き出し、 妻・冬子(いしだあゆみ)との間に子も3人もうけ、 15年の年月が流れた。 そんなある冬の日、ミナミから蛍子(田中裕子)という子連れの女が流れ着き、 一杯飲み屋「蛍」を開いた。 どこか翳があるが、色気が匂い立ち、客あしらいのうまい蛍子に、 啓太(田中邦衛)をはじめとする田舎の猟師たちは、たちまち夢中になり、 猟師の女房たちは、気が気でなくなる。 そんな時、蛍子のヒモのチンピラ・矢島(ビートたけし)が漁師町にやってきて、 猟師たちを夜毎賭け麻雀に誘い、栄養剤と称して覚醒剤を売りさばくのだった…… この映画、配役がすごいんですよ。 高倉健、田中裕子、いしだあゆみ、田中邦衛、ビートたけしの他には、 乙羽信子、奈良岡朋子、あき竹城、大滝秀治、小林稔侍、寺田農、下条正巳、 そして檀ふみ、ジャズシンガーの真梨邑ケイと来てますから…… モイラが特に印象に残っているのは、主人公修治のシャブ中の妹役の檀ふみですね。 注射器が見つかって修治に殴られても、平然と笑いながら 「ヤクザ者の兄貴がいる私が、なんでまともな生活が送れるの?」と言い放ち、 挙句の果てには、どこぞの川(?)で、ボロきれのような死体姿で発見される…… あと、妻冬子の母親役の乙羽信子も、どこから見ても昔気質の田舎のお婆さんといった リアリティ満点の演技をしていました。 娘が元ヤクザ者と結婚すると聞いて、主人公修治に 「これからは背中(の入れ墨)でモノを言うたらいけん。前でモノ言うんや!」 と、詰め寄るように言い聞かせるシーン、良かったなあ…… シャブ中で女に寄生してばかりの、どうしようもないチンピラ役のたけしも、いい演技をしていました。 ただ、ワンシーンだけ登場する組の姐さん役の奈良岡朋子は、ちょっと不似合いでしたね。 それにしても、田中裕子という女優は不思議です…… ちっとも美人じゃないのに、おまけにグラマーでもないのに、 男をひきつけて離さないような色気が出せるんですから…… 「天城越え」の酌婦役でも、色気が匂い立っていましたね…… ちなみに田中裕子はイランでは、20年ほど前、主演ドラマ「おしん」が大ヒットしたことから、 今でもイランの人たちからは、「おしん」と呼ばれていて、 彼女のブロマイドは飛ぶように売れているそうです。 「天城越え」もイランで大人気を呼んだそうですよ。 健さんのカッコよさは、今さらモイラごときが言及するまでもありません。 演技が抜群にうまいわけじゃないんだけど、役者に生まれついたような人ですよね…… ではまた明日! おやすみなさいませ。 にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 4, 2023 09:40:59 AM
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