カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます♪
今宵お届けする名画は、昨夜と同様、高倉健主演&降旗康男監督コンビの傑作 「駅 STATION」でございます…… 駅 STATION [ 高倉健 ] 1968年1月、雪降りしきる北海道は銭函駅のホーム…… 警察官にして、オリンピックの射撃選手・三上英次(高倉健)は、 たった一度の過ちをおかした妻・直子(いしだあゆみ)と幼い息子に、別れを告げた。 英次は離婚の傷心をひきずる中、ある日の検問中に、 彼の直属の上司で、五輪強化チームのコーチでもある相馬刑事(大滝秀治)が 目の前で連続警察官射殺犯”指名22号”の森岡茂(室田日出男)に 拳銃で撃たれて死んだ。 英次は森岡に手錠をかけたいと切に願ったが、 道警の中川警視(池部良)から、 「お前はオリンピック選手だ。お前には日本人すべての期待がかかっているんだ」 と言われ、捜査本部から外された。 そして8年後の1976年、オリンピック強化コーチになった英次の妹・冬子(古手川祐子)が、 交際していた義二(小松政夫)ではなく、 伯父(今福将雄)が勧めた見合い相手と結婚することになった。 戸惑う英次……そんな折、赤いスカートの女ばかりを襲う連続通り魔事件が起こっていた。 犯人は、増毛駅前の食堂で働く吉松すず子(烏丸せつこ)の兄・五郎(根津甚八)と目されたが、 すず子は、「兄ちゃんは家出して東京に行きました」と答えるばかりだった…… モイラはこの映画を日藝(日大藝術学部)の学生の時、ロードショーで学友たち数名と観たのですが、 そのあと、飲み屋に繰り出して、一杯やりながらお決まりの映画論を闘わせた時、 「つまらねえ。こんなのただの高倉健の動く写真集じゃねえか!」と主張する派、 「いや、男女のドラマを淡々とだが、きちんと描いたオムニバスの傑作だ!」と主張する派に分かれ(モイラは後者でした)、 論争の果てに、つかみ合いの喧嘩の一歩手前まで行ったものです。 「オムニバスの傑作ってのは、『二十歳の恋』みたいなのを言うんだ! お前らもっと勉強しろ!」 「なんだ偉そうに⁈ お前らこそもっと映画を観る目を肥やせ!」 とまあ……いやあ~、まさに青春でしたね…… この映画のシナリオ、倉本聰が高倉健のために書き下ろしたもので、 それを名匠・降旗康男監督が、上質の写真に仕上げています。 健さん演じる英次が、延々と烏丸せつこ演じるすず子を尾行するシーンは、ちょっと冗長で退屈でしたが、 尾行の果てに、連続殺人犯の五郎を追いつめるシーンは秀逸でした。 根津甚八はこのワンシーンにしか出てこないし、台詞もないけど、 長期間の逃亡に疲れ果てた面差しの凶悪犯役を、一瞬顔を出すだけで、 それは上手に演じていましたね! 増毛で小さな一杯飲み屋をやっている桐子(倍賞千恵子)と 英次の出会いも良かったですね…… 大晦日(だったかな?)、二人きりで店の中で、テレビから流れる八代亜紀の「舟唄」を聴き入るシーンは ジーンと来るものがありました。 また、二人が互いに惹かれ合い、留萌の映画館でデートするシーンが (なんとそこでかかってた映画は、モイラの大ッ好きな香港映画”ミスター・ブー!”でした!!) 非常に印象に残っています。 あと、二人が一線を越えて、倍賞さんが、「恥ずかしい……私、大声出さなかった?」と健さんに訊くと、 健さんがボソリと、「樺太まで聞こえるかと思ったぜ」と呟いたのには、笑いました。 他にも配役がすごいんですよ!! 北林谷栄、藤木悠、永島敏行、名古屋章、田中邦衛、 草野大悟、宇崎竜童、塩沢とき、佐藤慶、 平田昭彦、寺田農、潮哲也、竜雷太、小林稔侍、 橋本功、織本順吉、阿藤海、村瀬幸子、 そして、武田鉄矢が列車の客として出ています(台詞なし)。 オールスターキャスト、オール北海道ロケの贅沢な映画ですよ……!! 未見の方は、今すぐレンタル店にGO!!です。 【中古】 捨て身のならず者 /降旗康男(監督),高倉健,浜美枝 【中古】afb 【中古】 獄中の顔役 /降旗康男(監督),高倉健,藤純子 【中古】afb 【中古】 新網走番外地 嵐呼ぶ知床岬 /高倉健,三橋達也,安藤昇,降旗康男(監督),八木正生(音楽) 【中古】afb 【中古】 新網走番外地 流人岬の血斗 /高倉健,岩崎加根子,土田早苗,降旗康男(監督),八木正生(音楽) 【中古】afb にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 6, 2021 09:14:38 PM
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