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May 16, 2021
カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
今夜はかなり重いテーマを扱った韓国映画の秀作 「金子文子と朴烈」をご紹介します。 1923年、晩夏……有楽町の「社会主義おでん屋」と呼ばれる店で働く金子文子（チェ・ヒソ）は、 朝鮮人アナキストの朴烈（パク・ヨル イ・ジェフン）が書いた「犬ころ」という詩に惹かれ、 やがて店に来る朴烈に、 「私もアナキストです。名前は朝鮮語でムンジャ（文子）。同志として同居しましょう」と言った。 文子の猛烈なアタックに応じた朴烈は、彼女や在日同胞のアナキスト仲間と共に アナキスト集団「不逞社」を結成した。 そんな矢先の9月1日、関東大震災が起こり、 その混乱に乗じて、朝鮮人が井戸に毒を入れて回っているという悪質なデマが飛び交い、 日本人自警団が大勢の朝鮮人を虐殺する事件が、関東のあちこちで起こった。 身の危険を感じた朴烈とその仲間は、自ら進んで警察署に出向き、拘束してもらった。 そして文子も「不逞社」の一員だからと、朴烈に続いて警察署に出頭するのだった…… 朴烈も金子文子も、天皇を中心とした国家権力を痛烈に批判し、 「権力が私利を貪るため、民衆の生命を犠牲にしている。 それらを無批判に受け入れることは、少数の特権階級の奴隷に値することだ！」 と、主張していました。 モイラも全くその通りだと思いました。 モイラの亡き父母は、特に映画人だった父は、端的に言えば完全なる「反天皇」で、 モイラが子どもの頃、運動会などの行事に参加する時には、 「式で『君が代』なんて歌わなくていいよ」と娘に言い、 「天皇裕仁は先の戦争の責任をとって退位すべきだった。 あいつが責任をとらないから、誰も責任をとらない世の中になったんだ！」 と、公言して憚らぬような人でした。 （よく右翼に狙われなかったものです） 母も皇室のことを、「国民の血税で無駄飯喰っている不届きな連中」と、よく言ってましたね。 だから、この「金子文子と朴烈」は、今は亡き両親にぜひ観てもらいたかったです！ きっと二人とも、大きな感銘を受けたと思います……生きていれば、ね…… 大逆罪で起訴された朴烈と文子が、韓服とチマチョゴリをそれぞれ着て 威風堂々と法廷に入るシーンには、目を見張りましたね。 そして死刑判決を受けた文子が、「ばんざーい！」を三唱するシーンも圧巻です！ 文子役のチェ・ヒソは、子どもの頃、大阪に住んでいただけあって、日本語がめっちゃうまいです！ モイラは最初、日本人かと思ったぐらいです。 時の内務大臣・水野錬太郎を演じたキム・インウも、日本語が上手でしたね。 オール日本語の台詞を覚えるのは、相当大変だったかと思います。 重いテーマを扱っているけど、気がクサクサする時などに観ると、気が晴れますよ。 未見の方々は、今すぐレンタル店にGO！！です！  にほんブログ村  にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
Jun 7, 2022 09:57:54 PM
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