カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
今宵お届けする名画は、ハリウッドの大巨匠エリア・カザン監督作品で、 アカデミー賞を8つも取った社会派サスペンスの超名作 その名も……「波止場」でございます! ニューヨークのとある波止場…… そこはマフィアが牛耳っていて、 沖仲士達は彼らに少しでも逆らうものなら、 命まで奪われる有様だった。 ボクサー崩れでゴロツキと呼ばれる若者テリー(マーロン・ブランド)も沖仲士の一人だったが、 兄のチャーリー(ロッド・スタイガー)がマフィアとつながっていることから、 彼らに不満を抱いても、逆らうことができなかった。 そんな矢先、沖仲士仲間の一人・ジョーイが事故死に見せかけて殺された。 ジョーイの妹イディ(エヴァ・マリー・セイント)は怒りに震え、 マフィアと敢然と戦おうとするバリー神父(カール・マルデン)に助けを求めるが、 マフィアを恐れている沖仲士達は、戦うことを拒んだ。 そして、神父が教会で沖仲士達を説得している時、 教会までもが、マフィアの襲撃に遭うのだった…… 全編モノクロで、地味といえば地味な作品ですが、 ボクサー崩れの不良テリー役のマーロン・ブランドの演技が、とにかくうまいんですよね! 表向きはゴロツキなんだけど、どこかナイーヴで、兄想いの若者を、 なんの気負いもなく、自然体で演じているのです。 彼がこの作品でアカデミー主演男優賞に輝いたのも、大いに頷けますよ。 マフィアに逆らえないテリーを歯がゆく思いながらも、 彼に想いを寄せるイディを演じたエヴァ・マリー・セイントの演技も秀逸で、 彼女はアカデミー助演女優賞に輝いています。 聖職者の立場から、マフィアに敢然と立ち向かおうとするバリー神父役のカール・マルデンも、 実に良い演技をしていました。 マフィアが怖い沖仲士達に食べ物(だったと思う)を投げつけられても毅然としているところは、 かつて、パリサイ人やサドカイ人に立ち向かったイエス・キリストのようでしたね。 配役といい、演出といい、レナード・バーンスタインの効果的な音楽といい、 とにかく、もう文句のつけようのない大傑作です! モイラの亡き母が大大大好きな映画でしたね。 母は晩年アルツハイマー型認知症にかかってしまいましたが、 自分がいつご飯を食べたのか忘れてしまっていても、 この「波止場」のことは、よく覚えていましたよ。 未見の方は、今すぐレンタル店にGO!!です。 ではまた…… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 9, 2022 11:54:35 PM
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