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Jun 3, 2023

いくつになっても夢を諦めないで！★「ミセス・ハリス、パリへ行く」（2022年英国他）

カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評

こんばんは、映画狂のモイラでございます。

今宵お届けするのは、観ていてとても元気が出てくる映画です。
その名も……「ミセス・ハリス、パリへ行く」！

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1950年代のロンドン……
戦争未亡人で家政婦のミセス・ハリス（レスリー・マンヴィル）は、
ある日、派遣先の屋敷で、素敵なクリスチャン・ディオールのドレスを見かけるや、
たちまちその美しさの虜になり、自分もディオールのドレスを買うことを決意した。
ハリスは必死でお金を貯めて、パリへと飛び、ディオールの本店に行くのだが、
支配人のマダム・コルベール（イザベル・ユベール）に、冷たく鼻であしらわれた。
しかし、ハリスはディオールのドレスを身につけたいという夢を諦めず、
ほどなくして、素晴らしい出会いが彼女に訪れるのだった……

話の展開にご都合主義的な点が数多くありましたが、
夢を諦めない中年女性のひたむきな姿が、出会った人々の心を動かしてゆく様子は、
なかなか感動的でした。
また、色とりどりのディオールのオートクチュールのドレス姿のモデル達が次々登場する場面は、
まるで絵本のように美しく、見ていてため息が出て、本当に眼の保養になりました。
ディオールのオートクチュールのドレスは、日本円にして一着250万円くらいだそうです。
モイラはいわゆる海外のブランド物には殆ど興味ありませんが、
（自分にはそんな高価なものは似合わないと思っているから）
ディオールのドレスは本当に素敵だなあと、深く感じ入りました。

ブランド・イメージを重視するディオール社と、
純粋にディオールのドレスに憧れる庶民の中年女性とのぶつかり合いが面白いです。
かたやフランスの大女優イザベル・ユベール、かたやイギリスの大女優レスリー・マンヴィル……！
彼女らのぶつかり合いを見るだけでも、この映画を鑑賞する価値があります。

この映画の衣裳デザイナーは、ジェニー・ビーヴァン。
ロンドンの下町のパブでも、パリの華やかな社交界でも、
思わず「おおッ⁈」っというような衣裳を見せております。

この映画、東京の高田馬場にある、今はもう数少ない名画座・早稲田松竹で
今月の9日まで上映していますよ。
首都圏にお住いの方々は、早稲田松竹へGO！ですね。

では、おやすみなさいませ……

★映画衣裳デザイナー・ジェニー・ビーヴァンが手掛けた映画★