カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。
今宵ご紹介するのは、主役が拳銃という異色のオムニバス映画 「拳銃0号」でございます。 殺し屋エリック(岡田真澄)がアメリカから東京にこっそり携えてきたのは、一丁の拳銃…… しかし彼がホテルのバスルームで髭を剃っている間、客室清掃員の女性が、 タオルにくるんだ拳銃をゴミと勘違いし、屑箱に捨ててしまった。 それを屑屋が拾い、チンピラに高値で売り付け、 やがて拳銃は、ヤクザの親分・西川(安部徹)の手に渡り、 西川は彼の情婦といい仲になった子分の関口(待田京介)を殺すよう、 やはり子分の健(宍戸錠)に命令するのだが…… 一丁の拳銃が次から次へといろいろな人間の手に渡り、 そこで、それぞれのドラマが展開していく様子が、なんともユニークです。 ある時は、痴情のもつれの果ての殺人事件に発展したり、 またある時は、無軌道な若いカップルのおもちゃとして使われたり、 またある時は、人生に絶望した冴えないバイオリニストの自殺の道具に使われそうになったり…… この映画、ゴーカート事故で夭折したアクションスター・赤木圭一郎が、 役者として本格的なデビューを飾った作品としても有名です。 イカれた無軌道な娘っ子(丘野美子)の、これまた無軌道な彼氏役でしたが、 デパートの屋上から地上を行き交う人の群れを見下ろして、 「人間が多過ぎるんだ。一人くらい撃ち殺しても構わねえだろう」と、 遥か遠くのカップルめがけて実弾を撃つシーンは、なかなかのものです。 拳銃のモノローグを担当しているのは、小沢昭一! 次から次へといろんな事件に巻き込まれてゆく己の運命を呪った 実に悲哀のこもったモノローグです。 他にも出演は、川地民夫、南風夕子、稲垣美穂子、土方弘、野呂圭介といった 日活アクションや青春映画でのおなじみの顔ぶれがたくさん……! 監督は、「JA750号機行方不明」「霧笛が俺を呼んでいる」の山崎徳次郎。 53分と短い映画ですが、見ごたえはたっぷりですよ! ★拳銃を扱った映画あれこれ★ にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 18, 2023 11:57:11 PM
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