カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
こんばんは、映画狂のモイラでございます。 今宵は、火野葦平の大河小説が原作の「花と竜」をお届けします! 時は明治、日露戦争の気配が近づいている頃の北九州門司港… 一旗揚げようという男たちで活気に溢れる町中で、26歳の玉井金五郎(石原裕次郎)は、 ブラジルに渡ろうとしていたが、賭場で大負けし、着物まではぎとられる始末だった。 だが、壺振りの芸者で、腕に蝶と牡丹の刺青を入れたお京(岩崎加根子)が、 金五郎の逞しい体つきに惚れ、「いつかあたしに刺青を彫らせて」と言って、着物を返した。 その後、金五郎は門司港の荷揚げの仕事につくが、 そこには人一倍気の強い女荷揚げ師・マン(浅丘ルリ子)も、男たちに混じって働いていた…… この頃の裕次郎映画というと、無国籍風のカッコよさばかりが前面に出ている作品が多いですが、 この作品の裕次郎は、賭場ですってんてんになるとか、敵対する荷揚げの組の連中に、刀でブスブスに刺されるとか、かなりカッコ悪い面も見せています。 それがまたうまいんですよね。名演技というか…… 役者として一皮むけたというか、成長した感じです。 姐御肌の芸者お京役の岩崎加根子は、びっくりするほど色気がありましたね。 下手をすればヒロインの浅丘ルリ子を喰ってましたよ。 ルリ子さんも、金五郎の妻となり、彼を支える気丈なマンを、上手に演じていましたが、 いまひとつ色気がありませんでしたね。 まあ、そういう役どころなのかもしれませんが…… この火野葦平の「花と龍」は、何度も映画化されています。 その一つ一つが皆、傑作なんですね。 この裕次郎版「花と竜」もそうです。 監督は名匠・舛田利雄。脚本は数々の名作を書いた井手雅人。 観てぜーったいに損のない映画ですよ!! にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 8, 2024 09:43:06 PM
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