カテゴリ:愛すべき(?)トンデモ映画
こんばんは。映画狂のモイラでございます。 今宵は、”キング・オブ・カルト”の名をほしいままにした 石井輝男監督のオムニバス映画 「徳川女刑罰史」をご紹介しますね。 第1話は、江戸の貧しい長屋暮らしの兄妹の悲劇…… 第2話は、男子禁制の尼寺で繰り広げられる禁断の性愛の物語…… 第3話は、キリシタン布教の疑いで拷問を受ける西洋人女性たちの苦悶…… この映画、オープニングからして、残酷そのものなんですよね。 若い女死刑囚が木に吊るされ、役人にバサーッと刀で首と胴体を真っ二つに斬られたり、 両手足を馬の脚に縄で縛られ、八つ裂きの刑に処せられたり…… 健全な映画がお好きな方々は、もうこれだけで嫌悪感のあまり、目をそらしてしまうでしょう。 日藝の学生時代、この映画を名画座で観ていたモイラも思わずウゲッとなりましたが、 「これはフツーじゃない映画だ……絶対面白いはずだ……」と、期待しました。 ……で、観終わってみたら、期待通り超絶残酷で、見どころ満載のカルトムービーでしたね!! 若い娘をこれでもかと残虐な拷問を加える冷徹な与力・南原を演じる渡辺文雄も、 南原のやり方に疑問を抱く若き与力・吉岡を演じる吉田輝雄も、 それぞれ良い演技をしていましたが、 一番強烈だったのは、第3作に登場するいれずみ師・彫丁役の小池朝雄の演技でしたね。 苦悶に喘ぐ若い女の顔の表情を刺青に描きたいあまり、 与力の南原に頼んで、西洋人女性たちの拷問の場面を目の当たりにしたいと願い出て、 女の苦悶の表情を、処女の町娘・花(三笠礼子)の背に彫るのですから、すごいです。 まるで芥川龍之介の傑作小説「地獄変」に登場する天才絵師・良秀ですよ! 尼僧役の賀川雪絵、白石奈緒美、尾花ミキといった女優陣が、 カツラではなく、本当に髪の毛を剃り落して坊主頭になっているのも、見どころです。 女優魂満開ですね! ただ、不満もあります。 それは第3話に登場する西洋人女性たちが、揃いも揃ってブサイクばっかりだったことです。 様々な拷問を受ける金髪女のヌードをふんだんに見せたいというのはいいのですが、 それならもうちょっと顔も身体もキレイな女を見せてよと、言いたくなりました。 ……と、なんだかんだと好き勝手なことばかり書き連ねましたが、 この映画、観て絶対損はないですよ! ただ、体調がすぐれない時には、観ないほうがいいですね。 では、おやすみなさいませ。 にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 6, 2024 06:02:00 PM
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