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テーマ:愛・地球博(446)
カテゴリ:ホテル日誌・事件簿
続けて万博期の騒動です♪
愛・地球博開催時、特に後半のホテルは、毎月約100%の驚異的な稼働率でした。 実は万博が終わっても96%を維持しているから、一体名古屋の宿泊施設はどうやって万博を乗り切ったのか、不思議でなりません。 希望に副わぬ遠方に宿泊された来場者が、どれほど多かったか、申し訳無い気に・・・・。 でも正直、お祭りの最中はそれ所じゃない。 疲れまくろうが、夢の完全100%を目指していました! 夏のある時、団体予約の直前キャンセルが出ました。 シングルルームのみです。 いくら万博中でも、それから日曜日のシングルルームを売り切るのは難しい・・・・。 急遽ネットに出したり、電話でお受けしたり。 よし、あと一歩で満室!って所で当日です:)。 比較的電話の少ない午後、とても綺麗な外国人女性が、フラリとお越しになりました。 何語でお話されたか忘れたけれど、シングルルームをお探し。 もちろん満面の笑顔で 『ご用意できます:D!』 所がいざチェックインに入って冷静に観察すると、どうも彼女、様子がおかしい。 まずその格好。 超真夏なのに、膝まである黒い長袖カーディガン。白い肌に金髪碧眼を、アラブの方みたいに半分スカーフで覆ってらした。 そして、住所を書こうとされない。外国人にはパスポートの提示を求めていますが、お持ちでないと首を振る。国籍を伺っても、反応がイマイチ。 英語と日本語では通じないみたい。 とにかく “連絡先を頂けななければお断り” は理解された様で、外国人特有?の良く読めないhand writingでサラサラっと記入されました。 長袖カーディガンの上からペンを握られていましたが、ちらっと見えた爪は長く、汚れで真っ黒。指が微かに震え、額は汗をびっしょり。 高熱で、悪寒でもされているのかと心配すれば、 『あ、 あ つ い・・・・・』 (←日本語) 『・・・・・・・・・・・・・・』 そりゃそうだろう。 極め付けに彼女、、、かなり臭う。。。。。 完全に“シマッタ”と思ったけれど、手遅れ(泣)。 メンテナンスのHさん(65歳・男性)も、Meiが眉をハの字にして応対する一部始終をご覧になってニヤニヤ。“あんなお客さん入れちゃって、知~~らない♪”って感じ。 お部屋に上がられた彼女はすぐ降りて来て、飲み物がメイン、特に食べる物の無いカフェで、トーストサンドやケーキを5000円分お召し上がりになりました。 カフェのWさんまで飛んで来た。 『あの人絶対変。すっごい汗かいてるのに、スカーフも取らないのは宗教?しかも、袖まくらずニットの上からサンドイッチ握って食べてるんだよ!絶対目合さないしぃ~~。。。泊めちゃって大丈夫??』 『・・・・・・・す、すみません。稼働率100%に目がくらんで・・・・・(号泣)』 でも、お食事を終えてからは、全く外出されず。 お部屋の外から確認をお願いしていた夜勤さんによると、静かそのもので特に問題無かったそう。近所のお部屋から苦情も無し。 良かった~~。単に変わった方なのかも! 困ったのは、翌日から延泊を希望された事。 こういう時に限って、またキャンセルが出ていたり(汗)。宿泊代の支払いに関しては全くスムーズでしたし、支配人とも相談。結局あと3泊頂く事になりました。 もちろんフロントスタッフの間では、あっという間に有名人です♪ 速攻ついた仇名は 魔女! (すみません。毎日黒いフード付ロングニットにスカーフ、超スレンダーな体型だったので・・・) 2泊、3泊と、静かに過ぎて行きました。 ただ、本当に外出されないから、お掃除に入れない。いえそんな事より、極度の薬物摂取で倒れてたりしたら大変です! 本気で心配になった頃、ようやくフラリとロビーへ。挨拶する間も無くタクシーで外出されました。 すぐメイクさん(ハウスキーパーさん)にお掃除をお願いすると、 いつもテンションの高いTさんから、狂ったような内線電話。 『私、こんな部屋とても掃除できませんっっ!!!』 “って言うか、その騒ぎ方もどうなの?” なんてお部屋を覗きに上がって、唖然。 本当に無っ茶苦茶でした。。。。 壁はクレヨン系のペンで落書きされて真っ黒。所々穴も。ユニットバスの中まで真っ黒で、シャワーカーテンはズタズタ。ユニットバスのドアも、内側から尖ったもので何度も叩き付けた後がはっきりで、取り替えるしかない状態。 当然弁償頂くレベルです。 でも、ご本人とはコミュニケーションが取れない。お幾つか見当つきかねましたが、とにかく若い方だったから、ご両親と連絡付かないかを考えました。 試しにチェックイン時に記入頂いた電話番号に、確率的に一番有りそうな+1(アメリカ・カナダ)を付けてプッシュ。 そうしたら、マサチューセッツ州に繋がりるじゃないですか! しかも、彼女のお父様と仰る方とお話できました! おおお! ただし目的は果たせず(涙)。 彼によると、彼女はアメリカ人。(英語わかるんじゃん・怒!) 確かに昔から相当変わっていたらしい。 現在は彼女の生活や生き方に、ご家族は一切干渉していないそうで、外国にいるなんてご存知無かったし、知る必要も無いとお考え。 もちろん、これからも干渉する気は無い。 要は、自分達は関係ないから、彼女の責任は彼女に取らせてくれと。。。。 タクシーでお帰りになった彼女に、掃除の為部屋に入った事。お父様とお話した事を伝えました。 言葉が分らないフリなのか、薬でトリップ状態なのか分りかねましたが、相変わらず反応はナシ。 彼女に弁償を請求しても無理そうだったので、部屋の修理に保険が適応できるかを確認後、荷物をまとめてチェックアウトして頂きました。。。。 壁の一部に穴、きユニットバスのドア内側に凹みはありましたが、取りあえずその日は汚れを徹底的に落し、事情をお話した常連様に割引販売。 (←それでも売る) 大至急お部屋を販売可能状態にするのが、とても大変だったなぁ・・・・。 Meiの判断ミスで、みんなに大きな迷惑をかけてしまいました・・・・・。 一緒にお掃除下さったメイクさんが、彼女の忘れ物だと指輪を届けて下さいました。 金の指輪には、厳かな書体で文字が。 受け取ったH君に 『なんて書いてある?』 『・・・・・・・う~ん、ウォッチ?腕時計? ウィッチ?』 『見せて ってやだホント!! Witchだ!!!』 『どう言う意味ですか?』 『魔女だよ~~!!!!!』 嘘みたいな、本当のオチです(笑)。 Mei お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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