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テーマ:サービス業の舞台裏!(119)
カテゴリ:ホテル日誌・事件簿
10名弱の団体様として御予約を賜った○○運輸のA様から、最初に電話を受けたのは支配人。隣で伺った限り、大阪方面よりお車で東名阪高速をご利用中。ホテルにはどう行けば良いのかのお問合せ。
『名古屋西インターより都市高速道路に入り、○○出口で降りると一番近くなります』 隣で別の電話を受けながら、長い電話を切った支配人が溜息を付いたのが視界に入りました。 再度A様からお電話頂いた時に応対したのはMei。 『今蟹江インターだけど、ここからどう行けばええの?』 蟹江と言えば、名古屋市中心部からかなり西に位置する町。“あっれ~?さっき名古屋高速に乗り換える様支配人がお教えしたはずなんやけどなぁ?!” 『恐れ入りますが、そこからもう一度高速にお入り頂く事はできますか?』 『もう降りちゃったから面倒だよ。 で、どう行けば良いの?』 といきなり言われても、蟹江インター付近の風景が分らないし、車がどっち向いてるかも分らない(汗)。地図を広げつつ 『近くに案内表示はございますか?』 『う~ん、一宮・津島方面と弥富方面はあるなぁ。 どっちも違うやろ?』 『違いますね~~・・・・』 『何で名古屋方面の案内がないの? ったく、愛知県は何やってんだよ!』 そんなもん県庁に言ってくれと思いつつ、 『他に標識らしきものはご覧頂けますか?』 『国道1号線の表示が見える』 『ああ♪ それを西に向って頂ければ、名古屋市内に入ると思います。』 『ふ~ん』 ブツッ。 ツーツー・・・・・ にゃるほど。 支配人が溜息をついた訳です。 数分後、またお電話。 『今○○橋まで来たけど、ここからはどう行けば良い?』 残念ならら、生まれてこのかた一度も聞いた事無い橋。 『すみません、他に現在地の目印になる様なものは?』 『はぁ~~?分んないの? 電柱に“中川区”だって』 『ではもう少しそのまま西に進んで頂きます』 と地図を出した所で、またプツッ。 その後もう一度同様のお電話があり、ようやくホテルにご到着とホッとしたら 『車どこ停めるの? トラックなんだけど』 ホテルの駐車場にトラックは入らないし、契約駐車場にも入らない。特別車には事前手配が必要な場合が多い。そう言う大事な事は、御予約時に連絡頂きたかった(涙)。 慌ててトラックも入る駐車場をご案内しました。 ラッキーな事に、A様ご一行は約1週間の連泊。 第一印象を裏切らず、A様はお話しすればするほどテンションが下がってしまう方でした♪ まず、絶対前会計のホテルなのに後会計でゴリ押し。これは予約を受けたスタッフのお伝えミスもあったので仕方ない。 有名運輸会社を信用させて頂く事に。 しかし 『俺達二人が社員、あいつらは下請け。 社員は社員で、別の請求書を用意して』 月を挟んだ為、請求書を4枚用意せよとのお申し付け。 そんな事は全然構わないけれど、彼の “下請け” の呼び方に引いた。 『トリプルとか空いてない?安くしたいから下請けは相部屋で良いんだよ。 わかる?』 実際下請けさん達を前にすると、すっごい腰が低かったのにはもっと引いた。 ある日、A様宛てに届いたFAXがキーボックスに入っていました。 お帰りになったA様に、なるべく話しかけられない様スッとキーと一緒にお渡し。その場で紙を開いた彼はニンマリ笑って 『ほら、宛て名に “VIP A様” とあるやろ? 見て、俺VIPやねん!』 お客様宛てに届いたFAXなんて、受け取った者が宛て名を確認するだけで、スタッフ一人一人がジロジロ見る訳が無い。その時初めて拝見したMeiは 『わっ、本当ですね~~♪♪』 ご自身の会社から。わざわざ部下に命じて書かせたのかな? とにかくシャレのおつもりだろうと笑っておけば、急に真顔で 『お姉さん、笑いごとちゃうで。 俺VIPやから!』 一体どう反応せいっちゅーの・・・・ 果てはこんなお願い。 『下請けの食事代もうちが全部持つから、領収書作ってくれない?』 ? 『何の、でしょうか?』 要するに、下請けさん達が色々なお店でお食事される時(朝・昼・夜全部)の領収書を全部集めて会社に提出するのが大変だから、ホテルで15万円ほどの領収書を切ってくれないかと言う事。 もちろんホテル内でご飲食される訳ではありません。 『致しかねます』 『何で? 金額の無い領収書くれれば良いから』 『無・理・です』 (←精一杯の愛想笑い) 『だからさ~本当に面倒なんやって。わかる?』 分ります。お手間なのはよ~く分かってますよ♪ 分らないのは、無茶を当然の様にのたまうA様の神経です! Mei お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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